「或る列車」車内の5分10分が劇的だった… 裏に特急「みどり」の力も

JR九州の観光列車「或る列車」が、スーツコースからコース料理に生まれ変わりました。営業運行の練習を兼ねたその列車を取材したところ、料理のレベルの高さを証明するかのような時間が待っていました。

飛行機やレストランでは無理なのです

 ちなみに取材時のメニューは、次の通りです。

・前菜

「熊本県 車海老と佐賀県 みつせ鶏のカクテルサラダ、鹿児島県 樽熟黒酢の香り」

・スープ

「大分県 サワラ、ヒオウギ貝、ムール貝の鹿児島県枕崎の鰹節の出汁仕立て、宮崎県 NARISAWAキャビアとともに」

・メイン料理・パン

「九州黒毛和牛のイチボのステーキ、福岡県 木の子とカラフルな冬野菜たち」

・スイーツ

「熊本産やまえ栗の阿蘇山と鹿児島県シングルモルトウィスキーの雲海」

・ミニスイーツ

「佐賀県 温州みかんのタルト」「福岡県 りんご飴、鹿児島県 カルヴァドスの香り」「福岡県 玄米茶とチョコレートの松ぼっくり」

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「或る列車」の料理を監修する成澤シェフ(2021年10月、恵 知仁撮影)。

 成澤シェフによると、「九州の食材」と「季節感」にとことんこだわったそうです。

「車窓から見える風景、そこに見える景色の現場で採れるものが、お皿にのっています。飛行機やレストランでは無理なことであり、それが可能なのが『或る列車』のすばらしいところです」(成澤由浩シェフ)

【了】

【写真】キハ40系でこんな体験をする日が来るとは……。

Writer:

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

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