F1 ホンダvsメルセデス「0ポイント差の最終決戦」今週末アブダビでチャンピオン決定

互角のチャンピオン候補2人 波乱を呼ぶ?

 絶対に譲れない戦いの中、これまで2人はレースで何度も激しくトップ争いを繰り広げ、抜かれるまいという意地から接触も幾度となく発生しています。先週開催されたサウジアラビアGPでも、フェルスタッペンがコーナーをショートカットしてペナルティを受け、さらに急減速でハミルトンと接触するなど、一触即発の状態に。

 これに似た状況は、約30年前のアイルトン・セナとアラン・プロストによる激しいライバル争いを思い起こさせます。それが最高潮に達したのが、1990年の日本GP。スタートして最初のコーナーで、お互い一歩も譲らず、接触して双方リタイア。その瞬間、セナのチャンピオンが決定したのです。

 この筋書きの再来が、今週末にも現実味を帯びています。というのも、お互いがクラッシュしてリタイアした場合、2人が同ポイントのまま。その場合、ルール上は優勝回数が多いフェルスタッペンに軍配が挙がるのです。既に第10戦イギリスGPで2人のクラッシュが発生し双方リタイアしており、チャンピオンが直接決定する最終戦でも「また何かが起こるのではないか」という空気が漂っています。

 事態を重く見たFIA(国際自動車連盟)は、最終戦アブダビGPを前に、「スポーツマンシップに欠ける行為を行った場合、ポイントのはく奪やライセンスの停止もあり得る」と異例の声明を発表しています。

 歴史に残る熱戦となった2021年シーズンは、ドライバーも観客も熱狂がピークに達した中で、いよいよフィナーレとなります。果たして激闘を制してチャンピオンに輝くのは、"若獅子"フェルスタッペンか、"皇帝"ハミルトンか、どちらなのでしょうか。

【了】

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