日本最長169.8kmの路線バス、運賃を往復全額バック! 「八木新宮線」今だからできる楽しみ方

途中休憩もフルに楽しめる! 八木新宮線のゆっくり旅

 始発の大和八木駅は、近鉄大阪線・橿原線がクロスする特急停車駅です。バスでこのあと経由する近鉄南大阪線の高田市駅や、同御所(ごせ)線の近鉄御所駅、JR和歌山線の五条駅から乗車すれば、最大で1時間強ほど時間を短縮できますが、キャンペーン期間中には土日を中心に大和八木駅で満員となり、2台目のバスが手配されることもあります。

 和歌山県の新宮まで、全線を乗り通すと時間にして7時間弱を要する八木新宮線は、途中休憩が3か所あります。それぞれ五條市の「五條バスセンター」、十津川村の「上野地」「十津川温泉」です。

 うち上野地バス停にほど近く、十津川(熊野川)をまたぐ「谷瀬の吊り橋」は、長さ297m・高さ54mと、生活道の吊り橋としては日本最大規模。健脚な方なら約20分の休憩時間で容易に往復が可能ですが、バスの多客時には乗客がいっせいに吊り橋に向かうため、揺れることを想定して、引き返せる余裕をもって渡りましょう。

 もう1か所の休憩地点「十津川温泉」バス停の周辺には温泉宿が多く、キャンペーン期間中にはここでかなりの人々が下車していきます。構内には小さな足湯があり、とろみがかかって肌に優しい塩泉の泉質を休憩時間内で十分に楽しめます。

Large 211210 yagi 02

拡大画像

車内の運賃表。109番まである(宮武和多哉撮影)。

 またここには、奈良交通の十津川営業所が併設されており、ここから迫西川(せいにしがわ)や、街道の石畳が残る果無(はてなし)に向かう村営バス路線に乗り継げば、八木新宮線が走行する国道169号沿いとはまた違った、いにしえの参拝道の姿を見ることができます。

 十津川村内には宿泊施設も多く、今回のキャンペーンの対象の中でも露天風呂や野猿(人力ロープウェイ)を敷地内に備えた「ホテル昴」、天然の鮎屋やジビエ(鹿肉)料理などに定評がある「田花館」「吉乃屋」など、選択肢は実に17軒。また村内には公衆浴場や外湯も多く、ここまで来れば、2湯、3湯と渡り歩くのも良いでしょう。

【乗るだけでお腹いっぱい!】フルに楽しめる日本一長い路線バスの旅 写真で追う

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。