埼玉の首都高“ダブル延伸”なるか 事業進む圏央道方面のいま 東北道方面も優先検討
一方の「東北道延伸」は?
一方で前出したS2埼玉新都心線のさいたま見沼から東北道への延伸は、12月の会合が具体的な検討へ向けた「キックオフ」(大宮国道事務所)とのことで、まだまだ事業化には至りません。また、国道17号バイパスのように、そのための用地がルート上に確保されているわけでもありません。
埼玉県内の道路は、2018年の千葉外環(外環道 三郷南IC~高谷JCT)開通後も、著しく交通量が増えています。大宮国道事務所が圏央道以南の交通状況を精査するなか、西側の「東京都境~埼玉大宮線」、中央部の「埼玉大宮線~東北道」、東側の「東北道~千葉県境」にエリア分けして混雑状況を分析した結果、「埼玉大宮線~東北道」エリアが最も混雑し、交通容量が足りていないことが判明、そのことから優先検討区間に位置付けられました。
埼玉新都心線や、与野JCTでそれに接続し東京方面へ延びる埼玉大宮線も、ほかの首都高の路線に比べれば交通量は多くありません。新大宮上尾道路が開通すれば、現状で「L」字形の与野JCTは「T」字形になり、大きく変貌しそうです。
ただ、千葉外環の開通後は、外環道の埼玉県内や、その高架下の一般道である国道298号なども速度低下が顕著になっています。大宮国道事務所は圏央道以南の西側に当たる「東京都境~埼玉大宮線」、東側に当たる「東北道~千葉県境」区間の混雑緩和策についても、引き続き検討していくとしています。
なお、もともと埼玉大宮線は、国の構想路線である外環道と圏央道の中間に位置する環状道路「核都市広域幹線道路」に重なる道路でもあります。もしかしたらこの構想に基づいて与野JCTの西側にも道路がつくられ「十」字のJCTへ変貌するかもしれません。
【了】
与野JCTの西側にも道路が伸びて関越道に繋がったら、関越道からさいたま市へのアクセス、さいたま市から富士見市・ふじみ野市へのアクセスが容易となる。