「サポカー限定免許」対象車両が狭すぎ? 後付け装置NG 新車に買替え一択か その「条件」
限定免許は買い替え前提?
ただ、こうした線引きは、免許の切り替えを難しくすることが懸念されます。
例えば、警察庁が求める保安基準を満たす車両は、2020年11月以降の新車から搭載が義務付けられた新しい基準です。それ以前の車両で仮に同じ性能であっても保安基準を満たしているわけではないので認められません。また、性能評価でその点がカバーできたとしても、そもそも車両に後付けして対応することを警察庁はサポカーとして認めない方向です。運転免許課はこう説明します。
「後付け装置については、それが正しく取り付けられているか判別できず、それを確認する仕組みもない」
サポカー限定免許は運転に不安を覚えた人が免許返納までのステップとして創設される新免許制度ですが、これらのことを考えると、車両の買い替えとタイミングが重ならなければ、限定免許の申請に至らないことが想定されます。
また、高齢者が申請しても、運転適性基準で有利になるなどの優遇は一切ありません。サポカー限定免許は、普通免許で運転できる車両がサポカーに限定されるだけの純粋なダウングレード免許です。制度の仕組みが違うので同列に語ることはできませんが、免許取得前の教習数が短縮されるといった動機付けのあるAT限定免許などとは異なります。
サポカー限定免許の主たる利用者層になるであろう高齢者はどう考えるのか。そうした国民の意見を、パブリックコメントで反映できるかもしれません。期限は来年1月15日まで。警察庁のウェブから「お知らせ」「パブリックコメント」で、募集ページを閲覧することや応募ができます。
対象となる車両の具体的な型式などは、5月の施行までに警察庁ウェブサイトで掲載される予定です。
【了】
Writer: 中島みなみ(記者)
1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。
MT車などは乗れるようにしとかないと、軽トラに乗れなくなると日本の農業が立ち行かなくなる。
そもそも、MT車は踏み間違えがないので、サポカーとは別だと思う。
警察がそこまで考えるとは思わないが、是非ともMT車は対象外(限定付けられた人でも乗れる車)にすべきだろう