新たな国民負担「自賠責の賦課金」財務省どう説明? 省庁間の借金に由来 返済は100年計画!?
え、国交省グル? 財務相の説明は
現在の被害者救済事業費は全体で1年あたり約175億円。賦課金導入後はこれが約200億円に膨らむと国交省は試算しています。
最初の借り入れから28年が経ちましたが、財務省はこのうち15年間は1円も返済しませんでした。2018年から返済は再開されたものの、財源の取り崩しは止まりません。それでも賦課金にまったく頼らず今後37年間、事業を継続できる財源が計算上は確保されています。
財務省が早期に全額返済、または事業費に相当する返済を行えば、賦課金は不要ではないか。財務省の認識を鈴木俊一大臣に聞きました。
「財務省が繰り戻しを一括または多額に行っていれば、賦課金導入の議論がなされなかったとは考えていない」(1月18日閣議後会見)
そもそも賦課金制度は、財源の運用ができなくなったことが前提にある、というのが国交省と財務省の見解です。
「賦課金の導入は、一般会計からの繰り戻しを前提としつつ、それでもさらに被害者救済対策事業を恒久的に持続可能な仕組みとするため必要なものとして、ユーザー団体を含む関係者の議論がされてきたと承知している」(同・鈴木財務相)
しかし、2002年の事業スタート当初に2%程度の運用益を見込んでいたことに、そもそも無理があります。日本銀行はその前年2月に公定歩合を0.35%に引き下げて、日本はその後、ずっと超低金利政策を続けています。運用は財務省が担当する財政投融資で行われています。
新たな負担を考える前に、財務省は状況を説明し、返済を前倒しする必要があります。国交省は破綻前に自動車ユーザーの保険料が財源となった資金を回収する責任があったはずです。しかし、財務省は行動しないばかりか、民間では当たり前の全額の返済計画という説明すら果たしていません。
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