機材ほぼ全稼働のキツめダイヤでなぜ「定時運航率世界一」に? ソラシドエアの工夫がスゴい件

ソラシドはどう「無遅刻会社」になったのか

 ソラシドエアでは2018年、社内横断的プロジェクトとしてTCP (Time Commitment Project)プロジェクトを立ち上げ、部門横断的に定時運航率向上に取り組みました。また、各部門でも、さまざまな取り組みを実施。具体的な内容は以下のとおり。

・機体の「予防整備」を徹底し経年部品の早期交換をするなどして不具合を未然に防止する(先述の効率的な機材繰りの一因)。
・出発便の預け手荷物の積み込み場所を前方貨物室にすることでスピードアップを図る。
・オリジナルの機内安全ボードを設置することで旅客が自席を見つけやすくする。
・通路での乗客滞留による遅延を防ぐため、たとえば「一歩座席側に入ることで通路を開けるよう」アナウンスを工夫する。
・地上係員は定刻ではなく、早発(インタイム)を意識したキャンペーンを多客期に実施。チームで早発便の数を競い合うことで、成果を“見える化”する
・パイロットもCAとともに機内準備を手伝うことで、乗客の搭乗開始を早められるようにする。

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左から3番目がソラシドエアの高橋社長(乗りものニュース編集部撮影)。

 高橋社長は「コロナ禍という大変な時期ではありますが、当たり前のことを当たり前ではないレベルで徹底してやる努力が、この実績にあらわれています。社員には自信をもってプロ意識を高めてほしいです。コロナ後は空港混雑が戻るでしょうが、なんとか定時率を悪化させないように努力していければと思います」と話します。

【了】

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