戦車砲でミサイル撃てたら最強、とならなかった米軍ガンランチャー 百発百中への試行錯誤

命中率100%を目指して開発された誘導ミサイルを発射可能な戦車砲。アメリカが理想的と信じたそんな戦車砲は結局、普及せずに終わりました。「夢の戦車砲」の前に立ち塞がった運用上の欠点とは一体何だったのでしょうか。

切り札ゆえの苦悩

 とはいえ、「シレイラ」ミサイルは決して欠陥兵器だったわけではありません。登場した時期と、運用の仕方が適切ではなかった不運な兵器といえるのです。

 M551「シェリダン」水陸両用空挺戦車の初陣はベトナム戦争でしたが、もし同地に「シレイラ」を持ち込んで万が一にも北ベトナム(当時)側にろ獲されたら、最新のミサイル誘導テクノロジーがソ連(当時)へ流出してしまいます。その危惧から、アメリカはベトナム戦争にM551「シェリダン」こそ投入しましたが、「シレイラ」は送らなかったのです。

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M60A2戦車にMGM-51「シレイラ」ミサイルを搭載するアメリカ兵(画像:アメリカ陸軍)。

 また、運用母体となるべきM551「シェリダン」にも問題がありました。同車は空挺戦車として開発されたため、輸送機やヘリコプターで運べ、さらに水上浮航も可能なように一般的な戦車よりも軽くコンパクトに造られていました。そのため、ガチンコの戦車戦で運用するには防御力が不足していました。

 ゆえにベトナム戦争以降は、大重量の主力戦車を持てない第82空挺師団にしか、M551「シェリダン」は配備されなかったのです。加えて同師団が空挺戦車を投入した戦車戦を行う機会がなかったことも、「シレイラ」を使用する機会がなかった原因となりました。

 1990年代初頭の湾岸戦争時、多国籍軍の迅速な展開を世界に印象付けるため、同師団のM551「シェリダン」がいち早くサウジアラビアに展開しましたが、これはあくまでも印象操作のためといえるでしょう。結局、この戦争でM551「シェリダン」がイラク軍戦車に対して戦車戦をしかける機会はなかったようです。ゆえに「シレイラ」も用いられなかったと思われます。

【唯一の実戦、でも使われず】湾岸戦争で現地へ送られた「シレイラ」ミサイル

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コメント

1件のコメント

  1. いや、そもそもミサイル撃つのに

    何故戦車砲から撃たなきゃならないのか???

    戦車砲のサイズに合わせなきゃならないデメリットしかないだろ!

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