超音速旅客機「コンコルド」 伝説の初飛行担当機は量産型とは違う? 比べると結構異なる2機

初飛行担当機と量産機、どう違う?

「コンコルド」の試作機と量産機では、この折れ曲がる機首の設計が若干異なります。機首可動部の上部、ちょうど高速飛行などの際に機首をまっすぐにしたときにコックピット窓と重なる部分「バイザー」の設計が一新されているのです。量産機は「バイザー」部の窓を大きくしたことで、本来のコックピット窓と「バイザー」が重なっても、視認性が悪化しないように工夫が図られています。

 このほか、量産機では客室窓も小さいものに変更されたほか、主脚長や重量、胴体の長さまで多方面の改修が実施。こうして初飛行から9年近くたった1976年、エールフランス航空、ブリティッシュ・エアウェイズの2社で就航したのです。

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フランスのル・ブルジェ航空博物館に保管されている「コンコルド」(松 稔生撮影)。

 初飛行を担当した「コンコルド」試作初号機「F-WTSS」は2022年現在、パリ航空ショーの舞台として知られるル・ブルジェ航空博物館に、エールフランス航空向けの量産機と並び立つように保管されています。

【了】

※誤字を修正しました(3月3日午前0時20分)

【写真レポ】色々スゴイ! 初飛行した「コンコルド」機内へ&窓も比較(11枚)

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