宿敵ドイツも欲しがった イギリス“救国の戦闘機”「スピットファイア」が初飛行-1936.3.5

バリエーションはなんと30種類近くも。

スーパーマリン主任設計技師の遺作

 1936(昭和11)年の3月5日、イギリスのスーパーマリン社が開発した戦闘機「スピットファイア」が初飛行しました。

 スーパーマリン社は、水上飛行機を用いた世界的スピードレース「シュナイダーカップ」において、3年連続で優勝した経験を持つ航空機メーカーで、「スピットファイア」は同社の主任設計技師であったR・J・ミッチェルが、この世を去る前に設計した最後の機体です。

 扱いやすい優れた操縦性と飛行安定性を有しつつ、戦闘機として重要な高速性も兼ね備えた傑作機として、第2次世界大戦の終結まで常に第一線で用いられ続け、総生産機数は2万機を超えます。

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イギリス空軍のスーパーマリン「スピットファイア」(画像:サンディエゴ航空宇宙博物館)。

 ただ、全金属性構造であったことや、機動性と高速性能を両立させるためのキモとなった楕円形で薄型の主翼が大量生産に向かなかったことにより、バトル・オブ・ブリテン(英本土航空戦)など大戦当初はホーカー「ハリケーン」の方が事実上の主力として用いられました。

 とはいえ、バトル・オブ・ブリテンでは、数こそ少なかったものの、その優秀性からドイツ空軍にも恐れられていたようで、敵であるドイツ空軍のエースパイロット、アドルフ・ガーラントが、指揮官であるヘルマン・ゲーリングに対して「自分たちにスピットファイアを配備してもらいたい」と皮肉を込めて言ったともいわれています。

 その後、生産が軌道に乗るとともに、機体の改修やエンジン換装などの性能向上が加えられた「スピットファイア」は、名実ともにイギリス空軍の主力機へと昇華。さらには主翼の折り畳み機構などの改良が加えられ、イギリス海軍の艦上戦闘機として「シーファイア」の名で空母にも搭載されています。

 またイギリス連邦を構成するオーストラリアやインドを始めとして他国にも供与されるようになり、大戦終結後も1950年代まで第一線で運用されていました。

 ちなみに「スピットファイア」は、アメリカやイギリス、ソ連など連合国側の戦闘機のなかで、唯一、第2次世界大戦勃発から終戦まで生産が続けられた機体でもあります。

【了】

【カラー写真も】様々なシチュエーションの「スピットファイア」をイッキ見

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コメント

1件のコメント

  1. 同じように、スピットファイア戦闘機隊のパイロット達も、宿敵メッサーシュミットが、自分たちの隊にあればと思っていたエピソードがあるはずでしたが、、、

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