ロシア戦闘機生産に赤信号 実は脆かった産業構造 カギのひとつは半導体…どうするの?

旧ソ連時代から世界市場に確固たる地位を築いてきたロシアの戦闘機産業がこの先、立ち行かなくなるかもしれません。その要因のひとつとなりうるのが半導体です。次世代戦闘機の開発競争も進むなか、どうなるのでしょうか。

ロシアの戦闘機産業に致命的な問題アリ

「戦争に勝者はいない」――もはや使い古された格言ではありますが、2022年2月に勃発したロシアによるウクライナ侵攻もまた、誰ひとり得をしない戦争となりつつあります。両国の戦争がどのような形で決着するのかはわかりませんが、最大の敗者がロシアとなるであろうことはほぼ確定的だといえます。

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2021年に初めて公開されたロシア製次世代機「チェックメイト」。しかしロシア経済自体がチェックメイトしかけている(画像:UAC)。

 ロシア経済はほぼ資源の輸出によって成立しており、世界と対等の競争力を持つ産業はほかにほとんどなく、その数少ない例外のひとつに戦闘機産業があります。世界の大国としての地位をほぼ軍事力だけに依存していたといってよいロシアにとって、戦闘機は産業の規模としては極めて小さいながら重要な地位を担っています。

 ソ連時代より有名な戦闘機メーカー「ミグ」と「スホーイ」は2022年現在、ユナイテッド・エアクラフト社傘下の戦闘機部門として名目上は存続していますが、2022年1月にはミグとスホーイともにブランド名としてのみ残り解散、ユナイテッド・エアクラフト社へ完全に統合することが決定し、ユナイテッド・エアクラフトはロシア唯一の戦闘機メーカーとして世界シェアを伸ばす計画でした。しかしロシア自身が戦争を決断したことにより、その見通しは困難なものとなりつつあります。

 アメリカ、ヨーロッパ、日本など先進国のほとんどは、戦争勃発と同時にロシアへ対する前例のない厳しい経済制裁に踏み切り、ロシア経済はウクライナ侵攻開始1か月にして、早くも崩壊の兆しを見せつつあります。

 ロシアは広大な国土から産出される資源こそ豊富ですが、ロシア国内にある工業製品のほとんど全ては海外から輸入したものです。今後それらを輸入することが困難となってしまいましたから、「戦闘機をつくるための工作機械」や「戦闘機の部品」さえ手に入らなくなる可能性が出てきました。

 ロシアにとって最も致命的であろう制裁のひとつに、「半導体」の禁輸があります。電子部品の一種である半導体は、CPU、メモリー、液晶ディスプレイ、照明などなど、何かしら電気機器を手にすればその中にはほぼ確実に使われている、現代文明になくてはならないものです。

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  1. 勝者は参戦しないで兵器だけを提供する西欧と中国の武器商人です。

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