アポロ計画再び 人類を月へ送る「アルテミス計画」使用ロケットが最終試験へ

アポロ計画から約半世紀、アメリカが再び月を目指そうとしています。宇宙飛行士を運ぶ宇宙船を打ち上げるため、新たな超大型ロケット「SLS」の開発も進んでおり、最終テストに臨んでいます。

半世紀前のアポロ計画と何が違う?

 現在、NASAは月着陸に向けて、次の3段構えで計画を立案しています。

・「アルテミスI」で、SLSと「オリオン」宇宙船を無人で月まで往復させる。

・「アルテミスII」で、SLSと「オリオン」宇宙船を有人で月まで往復させる。

・「アルテミスIII」で、SLSと「オリオン」宇宙船を有人で月面着陸させる。

 ちなみに、計画名に冠された「アルテミス」とは、ギリシア神話の月の女神のことです。彼女は男神である「アポロ」の双子のきょうだいといわれており、このことから、アポロ計画の後継で、宇宙においていっそう女性が活躍するようにという願いが込められているのではないでしょうか。なお、計画の最終段階にあたる「アルテミスIII」では、最初の女性と有色人種が月に降りる予定です。

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試験のために射点に運ばれるSLSと、それを見守る関係者(画像:NASA)。

 無人飛行、有人往復、有人着陸という段階を踏んでいくのはアポロ計画と変わりませんが、アルテミス計画ではやり方や体制が変わっています。

 アポロ計画では、司令船を月周回軌道に残して着陸船で月面に降り、活動後に司令船に戻って地球へ帰還しましたが、この一連の計画は全てアメリカ単独で行われました。

 これに対してアルテミス計画では、あらかじめ月周回軌道上に宇宙ステーション「月軌道プラットフォームゲートウェイ(Lunar Orbital Platform-Gateway、略称ゲートウェイ)」を建設しておき、打ち上げられた「オリオン」宇宙船でゲートウェイまで飛び、そこで着陸船に乗り換えて月面に降り立つ流れになっています。また計画の中心はアメリカであるものの、日本やESA(欧州宇宙機関)、カナダといったISS(国際宇宙ステーション)参加国を軸に、多くの国が加わる国際プロジェクトになります。

 2022年3月現在、日本で新たな宇宙飛行士の選抜試験が始まっていますが、ここで選ばれた飛行士は、いずれアルテミス計画へ参加することが期待されています。

【クルーが乗り込むのは先端部分】SLSロケットの発展&構造などがわかる分解図ほか

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