「モスクワ」撃沈のウクライナ製ミサイルより優秀? 陸自12式SSM 離島防衛の切札
ロシア海軍の大型巡洋艦「モスクワ」を沈めたといわれるウクライナの最新対艦ミサイル「ネプチューン」。しかし日本にも同様の装備があります。陸上自衛隊では離島防衛のために増備中。どのような性能をもつのでしょうか。
ウクライナ製最新対艦ミサイルが挙げた大戦果
ロシアによるウクライナ侵攻が開始されてから早2か月が経とうとしています。そのようななか、2022年4月14日には、ロシア海軍の黒海艦隊旗艦であるスラヴァ級巡洋艦「モスクワ」が、ウクライナ側が放ったとされる地対艦誘導弾によって深刻なダメージを受けたと報道されました。その後、巡洋艦「モスクワ」は海中に沈みましたが、それほどまで脅威となった地対艦誘導弾とは、いったいどんな兵器なのでしょうか。
そもそも、今回沈んだ「モスクワ」は、ミサイル巡洋艦というカテゴリーに含まれる大型軍艦です。1979(昭和54)年に進水した古い設計の船ですが、改修と改良を重ねることで2040年頃までは第一線での任務に就くハズでした。また、「モスクワ」は長距離対空ミサイルを搭載していることから、ウクライナ南部の防空網を形成する役割も持っていました。ウクライナ軍にとっては、自国南部を飛行するにも空域制限を設けるほど警戒していた、いわば「目の上のタンコブ」と形容できる軍艦でした。
だからこそ、ウクライナは巡洋艦「モスクワ」の脅威を排除することを求めたといえるでしょう。そのために今回、用いたと主張しているのが2021年に実戦配備されたばかりの最新鋭装備「ネプチューン」地対艦誘導弾です。
これは巡航ミサイルの一種で、システムとしては陸地に設置したレーダーが目標を発見すると、管制センターからの指令によって離れた位置に設置してある発射器からミサイルが発射されるというものです。
「ネプチューン」ミサイルが挙げた大きな戦果に世界中が驚きましたが、実は陸上自衛隊にも、最新鋭のシステムを搭載した地対艦誘導弾が配備されています。それが「12式地対艦誘導弾」です。
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