売れなかったのはブランドのせい? “移籍”で開花の航空機3選 A220や空軍の顔
海軍ルートから空軍への切符をつかんだ移籍組
アメリカ海軍などで運用されているF/A-18「ホーネット」戦闘機も、A220と同様、メーカーの移籍によって開花した航空機です。
F/A-18はマクドネル・ダグラス(現・ボーイング)によって開発された戦闘機ですが、その原型であるYF-17は、ノースロップによって開発されています。アメリカ空軍の軽量戦闘機計画に提案するためでした。
YF-17は軽量戦闘機計画のコンペで、ジェネラル・ダイナミクス(航空部門は現在ロッキード・マーチン)の提案したF-16に敗れたものの、F-4ファントムII戦闘機の後継を探していたアメリカ海軍によって、F/A-18として採用されることになりました。
ただノースロップは第二次世界大戦後、アメリカ海軍の空母艦載機を開発した実績がありませんでした。これが懸念されたことから、YF-17の艦上戦闘機化は、F-4などを手がけたマクドネル・ダグラス(後にボーイングへ吸収合併)の手に委ねられます。
F/A-18はその後、空軍機としても多くの国に採用されるに至りました。この空軍機としての成功には、F-4ファントムII、F-15「イーグル」という高性能かつ頑丈な戦闘機を世に送り出した、マクドネル・ダグラスのブランド力も少なからず寄与したものと筆者(竹内 修:軍事ジャーナリスト)は思います。
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