BIGBOSSに会うまでが遠い? 北海道の新球場「バスどうするか問題」 JR新駅開業までの課題

悩ましい新球場の「バスどうする」問題 運転手足りない!

 まず新球場から各方面のうち、JR・地下鉄が接続する新札幌駅方面のバスは、北広島駅~札幌市内へのバス路線を運行している北海道中央バスと、ジェイ・アール北海道バス(以下、中央バス・JRバス)によって運行される見込みです。

 この他にも江別・福住方面へのバス運行が検討されていますが、上記2社は現在請け負っている札幌ドーム試合開催時のシャトルバスでも、減便や系統ごとの運行休止を余儀なくされるほど、運転手不足が顕著。両社ともこれ以上の協力には難色を示しているため、FSEは貸切バス事業者に協力を仰ぐ方針です。

 しかし北海道は、貸切バスの最大手でも保有台数50台程度で、安定した供給には不安を残します。かつて頻繁に起きていた繁忙期のバス不足はコロナ禍の影響で落ち着いているものの、北海道全体で見てもコロナ禍による解雇の7%を運輸関係が占めるほどの状況で、事業を既に大幅縮小しているケースも見られます。

 加えて、スポーツ興行は出場選手や成績で動員数が左右されることも多く、かつ新駅が開業すると、これらの需要の大幅な減少は必至。約30社(北海道バス協会加盟会社)ある札幌近郊の貸切バス事業者に、いざという時の続行運転分の調達などの“急なお願い“ができる関係を築く必要がありそうです。

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現在の新球場へのアクセスは北海道中央バス「総合体育館前」で下車(宮武和多哉撮影)。

 また、JR北広島駅~球場間バスの運行に向けて、北広島駅では2023年3月までに乗り場が整備され、その背後に地上18階建ての複合施設(2027年度完成予定)が建設される予定です。このシャトルバスは千歳総互観光バス、北海道バスを中心に運行される見込みとなっています。

 北広島駅から徒歩の場合は1.7km(遊歩道「エルフィンロード」経由)かかることもあり、歩行者の比率を増加させるのは難しそうです。仮に、定員が50人少々の大型車両を使ったピストン輸送でも、それなりのバス待ちが生じるでしょう。

【どれくらいできた?】新球場と新駅周辺 写真で見る

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