戦車の乗員は3名か4名か “乗員増”の兆しナゼ 省人化では「戦場を生き延びれない」?

何事も省人化というなかで、戦車はその逆の傾向を見せています。最新式の戦車は、2名定員ならば3名、3名定員ならば4名も可能としたり、なかには「4名」と明言するケースも。増える人員の役割こそが、今後を左右することになりそうです。

やっぱり「乗員増」の傾向か

 前述したK2戦車のメーカーであるヒュンダイ・ロテムは、2019年10月に韓国の城南市で開催された防衛装備展示会「ADEX2019」で、K2の後継を想定した次世代戦車のコンセプトモデルを発表しています。このときの説明では、次世代戦車の乗員は2名と明記されていました。

 しかし、ユーロサトリ2022に展示されたヒュンダイ・ロテムのコンセプトモデルの説明は、「乗員2~3名」に変更されていました。

 筆者(竹内 修:軍事ジャーナリスト)がヒュンダイ・ロテムの担当者に、次世代戦車の想定乗員数が変わった理由を質問してみたところ、「UASやUGVとの協働を視野に入れた場合、現在の技術では2名での運用が難しく、3名での運用も検討している」と答えてくれました。

「戦車が戦場で生き残るためには4名の乗員が必要だ」。イスラエル国防軍機甲部隊の発展に尽力し、イスラエル国防軍の主力戦車「メルカバ」の開発も主導したイスラエル・タル少将は、実戦の経験に鑑みてこのような言葉を残しています。

 2010年にこの世を去ったタル少将の言葉は、もちろん戦車がUASやUGVと協働する時代を見通したものではありませんが、戦車が戦場で生き残るためにUASやUGVと協働するという考え方が芽生えつつある中で、戦車の乗員数は減らず、増えていく可能性も十分にあると筆者は思います。

【了】

【現場写真】「自爆ドローン6連装ランチャー」搭載の無人兵器

Writer:

軍事ジャーナリスト。海外の防衛装備展示会やメーカーなどへの取材に基づいた記事を、軍事専門誌のほか一般誌でも執筆。著書は「最先端未来兵器完全ファイル」、「軍用ドローン年鑑」、「全161か国 これが世界の陸軍力だ!」など。

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. 「春日部」から独立「県内8番目のナンバープレート」実現なるか? 新「ご当地ナンバー」導入へ早くも動き これから各地で?
  4. 品川と青森を結ぶ「新たな夜行特急」が2027年度から運行へ 所要時間は12時間超え フルフラット仕様の個室も
  5. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  1. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  2. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス
  3. ロシア海軍のステルス艦が「大炎上」 ウクライナの攻撃で撃破される瞬間を捉えた映像が公開
  4. 「春日部」から独立「県内8番目のナンバープレート」実現なるか? 新「ご当地ナンバー」導入へ早くも動き これから各地で?
  5. 空母化進む「最大の護衛艦」がフェリーと並んだ! 大きさの違いが際立つショットを海自が公開