「日本一営業期間が短い」津島ノ宮駅3年ぶりに営業! 「2日間しか渡れない橋」も JR関係者奮闘
一斉に配置される駅員さんは「ホームの段差・隙間対策」
そして朝8時台、列車の到着開始とともに、ホームのドア1か所ごと係員1名が配置されます。実はこの駅のホームは列車のドアより低く、降りる際には30cmほどの段差が生じます。この祭りは「子供の神様」の祭りとあって、子供の乗降を介助するための係員が必要となってくるのです。
またホームはカーブ上にあり、特急「いしづち」「しおかぜ」(岡山方面・高松方面が併結)通過の際には多くの係員が注意喚起を行い安全確保に努めます。駅横の踏切にも係員が立つなど、多くの人員が必要になるため、駅としての営業の条件はかなり厳しいものがあります。年間2日間のみの駅の営業は、JR四国や関係者総出のマンパワーに支えられていると言って良いでしょう。さらに今回は、係員各自が列車の到着前に消毒などの入念な感染対策をとっていたのが印象的でした。
ちなみに、過去には夏季大祭の2日間以外にも駅が営業されたことがあります。2013(平成25)年の予讃線開業100周年、2015(平成27)年の津島ノ宮駅開業100周年では、それぞれイベントに合わせて12月にも営業。駅前で音楽デュオ「スギテツ」のコンサートなども行われるなど、冬に賑わいを見せたそうです。
夏祭りの時だけ渡れる海上の橋、約200mの往復に30分以上?
このお祭りでは、期間中のみ渡ることができる「津島橋」も見ものです。橋はコンクリート製ですが、通常は床版(床板部分)が外されており、入り口も厳重に封鎖されています。祭りに合わせて木の板が渡され、料金300円を払って渡ることができるのです。
橋からは、東側10kmほど離れた多度津造船の工場まで見渡すことができ、橋の下に広がる海の透明度も抜群。途中で立ち止まって写真撮影を行う人々も見られます。ただ、もっとも混み合う時間には200mを往復するのに30分以上かかることも。海上にかかる橋の上で天気が急変した時のために、最低限の雨具は持っておいた方が良いかもしれません。
離島にある本殿では、子供の安全と健やかな成長を願う祈祷が行われるほか、授与所では津嶋神社名物の「ランドセル守」をはじめ、お守り・おみくじがずらりと揃っています。
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