戦果続々 ウクライナで話題の「HIMARS」どんな兵器? 日本の島しょ防衛にもひと役

試験が進む射程約500kmの短距離弾道ミサイル

「HIMARS」は、今後さらにその能力の強化が見込まれています。それが、「精密打撃ミサイル(PrSM)」の装備です。

 PrSMは、現在「HIMARS」が装備しているATACMSを置き換えるミサイルで、GPS誘導による精密攻撃が可能な点は同じですが、その射程は約500kmとATACMSを大きく上回っています。また、ATACMSの場合はHIMARSの発射装置に1発しか装備できませんが、PrSMの場合は2発を装備することが可能です。

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PrSMの発射試験の様子(画像:アメリカ宇宙軍)

 PrSMは、段階的にその性能を向上させるという開発手法がとられており、現在順調に試験が進められている第1段階では、射程約500km、GPS誘導による固定目標(建物など移動しない目標)に対する攻撃能力が付与されますが、将来的にはミサイルの先端部に目標を探知するセンサー(シーカー)を搭載し、艦艇や車両といった移動目標が攻撃可能になるほか、その射程も約700kmから800kmまで延伸される予定となっています。第1段階のPrSMは、2025年に実戦における最低限の運用が可能となる「初期作戦能力(IOC)」を獲得する見込みです。

【画像】空輸もできます KC-130J「スーパーハーキュリーズ」で輸送されるHIMARS

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コメント

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2件のコメント

  1. 是非、日本の南西諸島の、石垣・宮古島、北海道の稚内、知床、根室方面などにも、自衛隊が率先して配備して、中国・ロシアに対する睨みを効かせるべきだ。

  2. ロシアの圧倒的砲撃でウクライナは敗北を待つのみ(;o;)みたいなニュースがHIMARS供給以降ぱったりと無くなりました(^o^)
    これが敵地攻撃兵器の力(^∇^)