国内「標高の高い空港」TOP5はどこなのか 離着陸はパイロット目線&乗客目線でどう変わる?
3位以降には大空港も? 離着陸はどんな感じ?
3位となったのは、広島空港で、標高331m。中国地方で最多の利用者を持つ空港で、三原市の起伏の激しい地形のなかにあります。そのため、滑走路に西側の進入灯が、もともとの地形のまま対応するため橋のようになっているなど、国内の空港のなかでは比較的ユニークなつくりをしています。
それに続く4位は鹿児島空港で、標高271m。東に霧島連峰、南に桜島が眺望できる十三塚原の台地にあり、天候によっては滑走路のすぐ上に雲が浮かんでいるシーンなどが見られます。5位は岡山空港がランクインし、その標高は246mとなっています。
空港の標高が高いことは、出発する飛行機にとっても影響があります。標高が上がれば上がるほど、空気(酸素)が薄くなることから、標高が低い場所と比べ揚力が減少するほか、エンジンパワーが出にくくなるなど、いわゆる「離陸性能」が下がるそう。これにより、標高が高い空港では離陸するときの滑走距離が長くなるなどの影響があるといいます。もちろん、パイロットは事前にそれを計算のうえフライトに臨んでいるので、安全上全く問題はありません。
ちなみに、松本空港などは、その標高もさることながら、四方をさらに3000m級の山に囲まれており、2020年以前は着陸設備も整っていなかったため、一部からは「日本一着陸が難しい空港」とも評されていたそうです。
その一方で、客室からは雲の位置が低い、囲まれた山のあいだをぬうように着陸する様子を見ることもできます。松本空港への着陸を体験した旅客からは、「神々しい」「まるで遊覧飛行のようだった」といった声も聞かれることもありました。
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