いよいよ開業「東京駅の新バスターミナル」 何が変わる? 利便性は? 全国で街の“核”になるBT
八重洲のイメージ変わるかも
また、東京駅の八重洲側は、会社勤めの人中心の「平日の街」というイメージがあります。しかし、再開発により、商業施設や高級ホテルなどが入居する「東京ミッドタウン八重洲」が開業し、その地下にBTY(第一期)が設けられることで、人の流れも変わりそうです。「八重洲」が一つの街のブランドとなり、京橋、銀座や日本橋方面との回遊性も高まることで、ショッピング客の来訪も増えることでしょう。
BTYの整備にあたっては、有識者会議により、現停留所からBTYに移行する時期について、優先順位が振られています。おおむね、第一優先が路上停留所の便、第二優先が鍛冶橋の便です。ただし、路上停留所は昼行便が、鍛冶橋は夜行便が中心でピーク時間帯が異なるため、必ずしも優先順位の通りに移行するわけではありません。京成バスらの千葉県方面への路線全便と、鍛冶橋発着便の一部が先に移行する一方、東北急行バスらの路上発着便は当面そのまま、という具合です。
BTYには、二つの大きな特徴があります。
まず、東京駅正面という一等地に、それも、別々の再開発組合が建設する3棟のビルの地下に、「横串」を刺すように広い敷地を確保できたことです。高層ビルの中でも、地下1~2階は「稼げる」フロアですから、商業施設などに活用すれば、より大きな収益を望めるはずです。それでも実現したのは、URが持つ公的性格や、数々の再開発に取り組んだ実績による信頼があってのことだと考えられます。
また、この地区は「都市再生緊急整備地域」に指定されています。同地域内で再開発事業を実施する際、バスターミナルのような公共施設を整備するなど公共貢献を行うことで、容積率などの規制の緩和が認められることがあります。大雑把に言えば、より高いビルを建てることが認められるのです。そのような制度をフル活用して、BTYと再開発ビルの建設が実現したと言えるでしょう。
BTYのもう一つの特徴が、多数のバス便をさばく複雑なオペレーションです。
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