ついに大型船!世界初「アンモニア燃料アンモニア輸送船」基本設計承認 次世代燃料の“本命”

毒性あるアンモニアの課題

 現在の日本ではLNG(液化天然ガス)燃料船の普及が進んでいますが、これは過渡期のソリューションとされており、2030年代以降、燃焼してもCO2を排出しないアンモニアなどが普及していくと考えられています。

 ただし、以下の課題が挙げられています。

・難燃性かつエネルギー密度の低いアンモニアの使用比率を高めながら、エンジンにて安定的に燃焼させ運用する必要がある。

・アンモニアを燃焼させるとCO2を発生しない代わりに亜酸化窒素(N2O:CO2の約300倍の温室効果)が発生する可能性があるため、発生を抑制する燃焼制御が重要。

・毒性があるアンモニアを漏洩しない設計、万が一漏洩した場合には安全対策を取る必要があり、従来の船舶と同等水準の安全性を確保するため、リスクアセスメントを通した対策が求められる。

 これらの課題に対して4社は、従来船と同等以上のアンモニア積載量を確保しながら、課題点を克服しうるプロトタイプ船の設計を完了しAiPを取得しました。

 4社は今後も研究開発を進め、日本が主導するアンモニア燃料船に係る安全ガイドライン、法規制などの整備に貢献することを目指すといいます。

【了】

【いつ実用化?】アンモニア燃料船 今後のスケジュール

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