女王から国王へ 変わる/変わらない「艦の呼び方」…艦船接頭辞 カナダ海軍の場合

「女王」が「国王」に変わると、実にいろいろなものに影響が見られます。言葉遣いもそのひとつで、それはたとえば軍艦の接頭辞にも変更が見られます。その「艦船接頭辞」、どのようなものなのでしょうか。

国王にチャールズ3世が即位

 2022年9月8日(木)、イギリスのエリザベス2世女王が崩御されたことにともない、チャールズ3世が新国王に即位されました。「女王」から「国王」に変わることによって、イギリスや、イギリスと同じ君主を戴く主権国家であるカナダやオーストラリアなど「英連邦王国」の各国をはじめ、国際社会の実にさまざまなところに影響が及ぶことになります。

 それは言葉遣いひとつとっても見られるもので、たとえばイギリス海軍の艦艇につく「艦船接頭辞」も、エリザベス2世女王の在位期間中は「女王陛下」を意味する言葉が使われていました。

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エリザベス2世女王陛下崩御の影響はカナダやオーストラリアなど英連邦王国にも。写真は呉を訪れたカナダ海軍フリゲート「オタワ」(稲葉義泰撮影)。

「艦船接頭辞」とは、軍艦や一般船舶の名前の前につく接頭辞のことで、その艦船の所属などを示す言葉です。「USS」とつけば「合衆国艦艇(United States Ship)」すなわちアメリカ海軍の艦艇であることを意味し、たとえばアメリカ海軍空母「ジェラルド・R・フォード」であれば「USS Gerald R. Ford」のように表記します。なお、同艦に振られている「CVN-78」のようないわゆる艦種記号(アメリカでは「船体分類記号」と呼称)とは別のものです。

【画像】空母「クイーン・エリザベス」艦上にて 在りし日の女王陛下

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