女王から国王へ 変わる/変わらない「艦の呼び方」…艦船接頭辞 カナダ海軍の場合

「女王」が「国王」に変わると、実にいろいろなものに影響が見られます。言葉遣いもそのひとつで、それはたとえば軍艦の接頭辞にも変更が見られます。その「艦船接頭辞」、どのようなものなのでしょうか。

「女王」から「国王」に変わることで大きく変わるもの

 このように、艦船接頭辞における変更は微小なもので、略称にいたっては変化のないものでしたが、一方でカナダ海軍のみならず、カナダ軍全体でガラリと変更されるものがあるといいます。それは軍のエンブレムや軍服につける階級章などにあしらわれる「王冠」のマークです。

 実は英連邦王国国王と女王の王冠は、その形状が大きく異なります。そしてこれを意匠化したものも、当然そのデザインが異なってくるというわけです。

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カナダ海軍スコット・ビショップ少将(当時、写真左)の肩章に見える王冠のマークは、女王の王冠をモチーフとしたもの(画像:カナダ軍)。

 ただしカナダ大使館によると、カナダ軍全体で一度にエンブレムや階級章のデザインの変更を行うことは、財政面に加え、補給や調達といったロジスティクスの面でも困難であるため、それぞれ消耗のタイミングで徐々に交換していく形で、段階的に更新されていくとのことです。つまり、今後しばらくは女王のデザインがあしらわれたエンブレムや階級章が使用されることになると見られます。

 近年、日本国内でもカナダ海軍の艦艇や空軍の哨戒機などを目にする機会も増えてきました。その際、こうした点に注目してみると、その変化を感じ取ることができるかもしれません。

【了】

【画像】空母「クイーン・エリザベス」艦上にて 在りし日の女王陛下

Writer:

軍事ライター。現代兵器動向のほか、軍事・安全保障に関連する国内法・国際法研究も行う。修士号(国際法)を取得し、現在は博士課程に在籍中。小学生の頃は「鉄道好き」、特に「ブルートレイン好き」であったが、その後兵器の魅力にひかれて現在にいたる。著書に『ここまでできる自衛隊 国際法・憲法・自衛隊法ではこうなっている』(秀和システム)など。

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