EVバイクいよいよ普及か 日本初のバッテリー交換拠点ついに稼働 規制強化は目前に
バイクの「バッテリー交換ステーション」が都庁付近に登場しました。実証事業化したのは日本初です。電池が切れたら新しい電池に交換してすぐ出発できる、バッテリー交換式バイクは、EV化を後押しするのでしょうか。課題も山積みですが、環境規制強化も目前です。
価格競争力はあるのか 原付EV化は“リミット”目前に
課題はEVバイク市場をいかに広げることができるか。現状でこのバッテリー交換方式が使えるEVバイクは、ホンダの電動ビジネスバイクシリーズが中心で、ガソリン車のようにショップで契約することができず、オンラインのみ、かつ事業用リースに限定されています。
また、ガチャコが提供する交換バッテリーのサブスクリプション・プランも航続距離に応じて、1か月500km、1000km、1500kmのプランが用意されていますが、500kmのプランでも月3000円~4000円。国と東京都の補助金を投入して車両本体価格がエンジン車と同じレベルに落ち着く程度なので、市場での価格競争力は強いとは言えません。
一方で、2025年に待ち受ける環境規制強化で、排気量50ccのエンジンバイクは新車投入がほぼ不可能と言われ、EV転換を迫られています。
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先陣を切った東京都ですが、小池氏はバイクのEV化について、こんなことも期待も口にしました。
「乗り手、売り手、エネルギー供給が三位一体になることがバイクEV化を後押しする」
非ガソリン化の目標まで13年。2022年をスタート年とするためにやるべきことは山積みです。
【了】
Writer: 中島みなみ(記者)
1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。
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