「東海道新幹線にグランクラス」狂騒曲 JR東海に思惑聞いた 本家グランクラスにも変化
なぜ今この方針発表に?
今回この方針を打ち出した背景として、JR東海はコロナ禍によって変化した人々の行動様式への対応を挙げています。対面でのビジネスシーンは引き続き行われていくとしながらも、Web会議などの浸透により、「移動中にも仕事をする」というスタイルが定着しつつあるとしています。
それをいち早く試行したのが、昨年10月に「のぞみ」7号車へ導入された「S Work車両」、そしてことし5月にN700Sの一部車両へ導入された「ビジネスブ―ス」です。
「S Work車両」はより利便性の高いWi-Fiを提供し、キーボードの音や通話なども許容するというコンセプトの車両。「ビジネスブ―ス」は7号車と8号車のあいだのデッキ部にあった喫煙スペースを改装し、個室のテレワーク空間としたものです。
JR東海によると、ことし5~9月の「ビジネスブ―ス」の利用実績は、「のぞみ」777本で1084回、「ひかり」126本で96回、「こだま」126本で127回。「のぞみ」では1回の運転あたり平均して1.4回の利用がある計算になり、走行中に入れ替わり複数の利用に供されているといいます。
この結果をふまえても、以前とは明らかにニーズが多様化していることが見て取れ、それが新しい発想による「高付加価値サービス」の提供で対応していきたいと、JR東海は今回の発表で見立てています。
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