「東海道新幹線にグランクラス」狂騒曲 JR東海に思惑聞いた 本家グランクラスにも変化

先行事例「グランクラス」にも変化が

 とはいいつつも、あわせて「上級クラス座席」には、潜在的な収入拡大の余地を探っている様子が見て取れます。それが発表資料の最後に挙げられた「経営体力を最強化し、投資とサービス改善の好循環を実現します」というものです。

 ここで気になるのが、先に導入された「グランクラス」です。JR東日本とJR西日本が東北・北海道・北陸新幹線で導入している「グランクラス」は、高級感ある座席設備だけでなく、軽食やドリンクなどが提供されるのが特徴です。

 しかし変化が訪れたのがことし10月、北陸新幹線の「グランクラス」で料金値下げとともに、軽食と飲料の提供が終了となったのです。これについてJR西日本は「ご利用状況に鑑み」としています。

 JR東海は資料で発表した「高付加価値サービス」について、先述のとおり「サービス充実の一つの検討例」とするにとどまっています。「グランクラス」が当初の姿から変化していく中、東海道新幹線はまず「『多様なニーズ』の何を正解とするか」の見極めに迫られています。

【了】

【JR東海の発表の内容】

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