東京は信号機が多すぎる? 赤信号で時間ロス 燃費悪 都内の運転がどれだけ不合理か

信号で意図的に止めてるケースも

「赤信号で止められることが多い」

 こうした意見に、警視庁は「信号の連動に問題がある場合には、見直しを検討」するとしつつ、次のように答えています。

「交通量や交差点形状等に応じて信号の時間が異なることから隣り合う信号機で連動させることが困難な場合もあります」

「交通事故防止対策として、規制速度を超える高い速度で走行する車両が多く確認される道路では、信号調整により意図的に車両を停止させる道路もあります」

 このような傾向は、新しい道路ほど当てはまるかもしれません。

 たとえば、調布市から西東京市の埼玉県境までを南北に結ぶ都道「調布保谷線」は、2016年に全通した、大部分が4車線の幹線道路で、環八通りの外側の南北軸として利用されています。

 この路線、鉄道交差部は立体になっているものの、道路とは全て平面交差で、歩行者用の押しボタン信号が多いことも特徴。昼間にクルマで走ると、信号2、3基ごとに必ず止められます。特に都道の場合、新しい道路は歩行者、自転車などにも優しい設計を重視する傾向があります。

 警視庁に聞いたところ、都内の歩行者用押しボタン信号の数は約5000か所。うち、「夜間押しボタン式」は約半数の2362か所だそうです。夜間押しボタン式の場合、昼間は押しボタンの呼び出しに関わらず、定期的に青になり、クルマは赤信号で止められます。

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調布保谷線の夜間押しボタン式信号の交差点の例。昼間はボタン押しにかからわず定期的に青になる(乗りものニュース編集部撮影)。

 前出した日産の調査は、電動パワートレインをもつ「ノート e-Power」のPRで、電気の走りならば、ドライバーのストレスを減らせる可能性がある、とうたったものでした。信号機の多さは、歩行者や自転車を含め、あらゆる交通の安全を考えた結果といえますが、都内でクルマを運転するのは、相応のストレスと時間ロスを覚悟したほうがよいのかもしれません。

【了】

【え…「黄・青・黄」!?】謎すぎるご当地信号いろいろ(写真)

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コメント

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4件のコメント

  1. 信号のない横断歩道で、自動車乗りが停止しない交通犯罪を当たり前に繰り返しているぐらいモラルが劣悪だから信号が多いのでは?

    • 歩行者も赤信号で渡る人いるし、横断禁止道路を渡ってますしお互い様では?

  2. あまりに車が止められてるから、25km/hくらいで走る(ガチめの)自転車と車で旅行時間が変わらないなんてことよくありますね。

  3. 「夜間押しボタン式」の歩行者信号を昼間にも関わらず「ボタン連打」してイライラしている歩行者を見かけます。夜間のみの押しボタン式で無く「常時押しボタン式」にすれば、歩行者は渡りたい時に歩行者信号を青に出来るし、自動車側から見れば「誰も渡る人が居ないのに青になる歩行者信号に止められる」事も無くなります。車の燃費を悪くするのはストップ&ゴーの連続です。自動車メーカーのいくら省燃費設計をしても追いつきませんから・・・