「長門」型戦艦は大改装後も世界最強だった? スペックでは米英の次世代艦に勝る部分も

日本の長門型戦艦は世界で最初に41cm砲を採用した戦艦で、旧日本海軍の象徴でした。ただ長門型戦艦も就役時はともかく、第2次世界大戦直前、すなわち1935年ころはどうだったのでしょうか。大規模改装後の実力を見てみます。

排水量アップしても船体形状を変えて速力は維持

 一方、防御力については、これだけの威力がある41cm九一式徹甲弾が自艦に向けて放たれたとしても、弾薬庫部分については「2万~3万mの砲戦距離でなら耐えられる」レベルが確保されました。扶桑型戦艦の防御力増強では、艦の全体で少しずつ装甲を増やしていたのですが、それでは弾薬庫も機関部も中途半端な防御力となるため、弾薬庫を重点的に強化したのです。

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1928年4月、香港にて。排煙対策のため煙突が大きく屈曲している(画像:アメリカ海軍)。

 なお、舷側装甲の傾斜化も検討されました。同じ装甲厚でも、装甲を垂直に立てるより、外側に傾斜させて取り付けた方が、敵砲弾が命中した際に装甲を通過する距離が長くなり、防御力が上がるからです。実際、大和型戦艦や各国の新型戦艦はほとんど傾斜装甲を採用していました。

 この傾斜装甲化が実現していれば、弾薬庫だけではなく、機関部の舷側装甲も強化されたことでしょう。しかし、装甲の取り付け位置を変えることで、損傷時に船体が転覆しやすくなることもあり、採用が見送られました。

 その結果、舷側装甲の裏に二重装甲という形で設けられていた水平装甲傾斜部の厚さ(76mm)に127~292mm分を張り足し、大幅に強化しています。つまり、305 mm(299mm説も)+203~363mmということになります。材質にばらつきがあり、1枚板でもないので実質的な防御力では劣るものの、大和型戦艦よりも合計装甲厚では勝る「全戦艦でも最高レベルの垂直防御」を備えています。

 砲塔前盾や砲塔を支える柱であるバーベットも、装甲を増設することで最高508mm厚にまで強化しています。また砲塔天蓋部分も229~250mm厚となりました。ちなみに、これら数値はアメリカが最後に建造したアイオワ級戦艦を上回る装甲厚です。

 弾火薬庫部分の水平装甲も127mm厚を増設し、合計209mmに強化しています。しかし、機関部の防御は中甲板に40~76mm装甲が追加された程度で、舷側装甲は305+76mmと新造時のままでした。これは戦艦の浮力は限られているため、全体的に装甲を増やせば「全て中途半端」となってしまう恐れがあったからです。長門型は弾火薬庫を集中的に強化し、それ以外の部分は留め置く、いうなれば防御力の「取捨選択」を行ったといえるでしょう。なお魚雷に対する防御は、船体側面にバルジを取り付けることで強化を図っています。

 運動性能は、機関出力の増大は行われませんでしたが、艦尾を延長するなどして、排水量は増加しても新造時と大差ない数値を確保しています。たとえばスピードは、改装前の過負荷運転で25.5~25.9ノット(47.2~48km/h)を記録していますが、改装後では25.3~25.8ノット(46.9~47.8km/h)であり、ほとんど変わりませんでした。実際、レイテ沖海戦で「長門」は、27~28ノット(50~51.9km/h)を発揮できる大和型戦艦と隊列を組んでも、落伍していません。

 なお機関を換装し、最大速力を29.3ノット(54.3km/h)に向上させたうえで、機関の小型化によって空いたスペースに航空機9機を搭載する案も検討されたものの、艦政本部造船部から技術的な反対をされ、この案は断念されています。

【写真】竣工直後から除籍直前まで。戦艦「長門」の移り変わりを見る

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コメント

1件のコメント

  1. 「長門型」戦艦

    「陸奥」は広島県と愛媛県の堺辺りに停泊中

    突如大爆発を起こして沈没!!

    未だに原因がわからず

    長門は戦争を生き残るとアメ力に摂取され

    ビキニ環礁ての核実験の被害検証に使われた

    そして核爆発で暫くは浮かんでたが

    やがて沈没(泣)  

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