実は「母国~日本線」以外も担当? 元歌手!? 「海外採用のJALのCA」の裏側、まさに目からウロコ!

訓練や働き方にも違い…でもとってもJALらしい!

 ヴァーリンさんによると、シンガポール基地に所属するJALのCAの場合、シンガポールで訓練期間中に2週間現地の日本語学校で語学トレーニングをします。そのあと、日本へ行き7週間、さらに客室の専門訓練を実施するそうです。担当する路線が国際線のみとなる性質から、訓練期間も日本を拠点とするCAより長くなるのだとか。

「日本語のレベルはCAそれぞれといったところですが、学校ではカタカナ・ひらがなから習います。結構ハードだった記憶がありますね(笑)現在でも、オンラインなどを用いながら日本語のトレーニングを行っています」(ヴァーリンさん)

 また、シンガポール基地では出発前の準備方法も日本とは多少異なるのだとか。

「基地のCAが出発する前にパスポートや必携しなければならない書類などのチェック、必要情報の伝達などのブリーフィングをオフィスで行いますが、このブリーフィング担当業務をCAの一部メンバーも担います(編注:日本ではCAとは別のマネジャーが実施している)。本来のCA業務とブリーフィング担当業務を兼務できるCAは、現在(2022年10月)4人います」

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シンガポール基地でCAとして働くヴァーリンさん(乗りものニュース編集部撮影、JEWELにて)。

 JALの特長のひとつである「日本らしいおもてなし」は、シンガポール基地のCAにも受け継がれています。

 たとえば化粧室や客室の念入りな清掃。同氏は「化粧室をキレイにしておくことは、マニュアルがあるわけではありませんが、伝統として先輩から伝えられてきました」としたうえ、「化粧室を隅々までキレイにすることは、快適性だけでなく安全性の向上にもつながります。また、私がCAになったとき『機内は自分たちの家、お客さまはそこにお越しになるゲスト』と考えていました。化粧室もそうですし、客室を清潔に保つため、清掃グッズの粘着ローラー(いわゆる“コロコロ”として知られる清掃グッズ)も使います」

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 海外の乗客に対しても一層高いサービスレベルを保つことができ、かつ“JALらしさ”も日本地区採用のCAと同じように伝承しているJALの海外基地CA。ヴァーリンさんはその接客方針について、「安全を再優先としつつ、お客さまの期待を超えるような対応をするように心がけています。自分がハッピーであれば、周りの方、お客さまもハッピーにでき、それは最終的に会社がハッピーになるということにつながります」と話します。

【了】

【実物】クオリティ高すぎ!! バンコクのJALのCAが作ったグッズ

Writer: 松 稔生(航空ライター)

国内航空会社を中心に取材を続け、国内・海外を奔走する日々を送る。ゆとり世代。

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