むしろ逆効果? 高速道「深夜割引」大幅見直しの意図 NEXCO「物流業界の行動変容を」

新制度は深夜走行を助長?

 一方で、深夜の走行分のみ割引を適用するようになるため、逆に「深夜の走行を助長する形になるのでは」との質問もでました。これについて由木社長は、「適用時間帯を上手に運行計画に組み込んでもらう」ことになるとしつつ、懸念も口にしました。

「適用時間内に距離を稼ぐため、速く走ろうとすることを危惧しています。労働上も安全上も危ない。(これを防止すべく)何らか“上限”を講じる必要があります」

 こう話し、2024年度中の新制度移行に向け細部を詰めていくとしています。さらに「物流の方々の行動変容が必要です。そのため事前に発表しました」と訴え、その変容を見極める必要があるとの認識を示しました

 なお、深夜割引の変更にともない、一定距離を走った場合に割安とする「長距離逓減制」の料金体系も見直されます。このため、制度変更によって「償還計画(道路建設費用の債務返済計画)そのものに大きなプラスマイナスは生じないのでは」ということです。

【了】

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コメント

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1件のコメント

  1. 物流業界の行動変容なんて綺麗事で済まそうなんてそもそも勘違い甚だしい。
    物流業界だけでなく、物流のきっかけとなっている部分。つまり荷主側の行動変容を促さないことには何も変わらないだろう。
    まさか現状を知らないわけではないだろうから、NEXCOと国交省は大事故を助長しているということなのか。
    根本的には荷主がきちんと無割引の高速料金を支払うことを義務化し、このような歪んだ割引制度に頼ることがないようにすべきだろう。
    もちろんこうすると、逆に物流側が割引料金だけでも儲けようとして何も変わらないので、大原則としてトラックは無割引でいい。
    そもそもトラックは通行による道路インフラの損傷が著しいのに割引というのはおかしな話。
    きちんと正規料金を荷主含めて支払わせ、時間帯による料金変更みたいな小手先の対策はおしまいにすべき。