なぜ「もっとも特徴的なボーイング機」は“爆売れ”した? 反対多数→ヒット機になった「727」とは

実は高スペック? 727はなぜ売れたのか

 727では先述のとおり、条件が整っていない空港にも発着できることが主眼に置かれ開発されたモデルであることから、旅客機としては初の機構を装備しています。このひとつが「APU(補助動力装置)」と呼ばれる小型のガスタービン エンジンです。

 このAPUは、メインエンジンを稼働していない地上での電力供給やエンジン始動時のスターターといった役割を担います。この設備により、地上電源をはじめとする支援装置がない空港でも運用できるように。なお、このAPUは、現代のジェット旅客機でも、ほぼ標準装備されています。

 このほか727では、階段車がなくとも旅客が乗降できるよう、胴体後部に備え付けの階段「エアステア」も装備されています。

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JALのボーイング727(画像:JAL)。

 こうした機能性の高さをもっていた727ですが、初飛行時の受注数は200機以下。このままだと赤字になってしまうことから、ボーイングは26か国にセールスツアーを展開します。

 そういった営業面の努力と、使える空港の多い汎用性の高さから、727はその後、徐々に人気を博すことになります。とくに、胴体延長タイプの727-200がデビューすると、その販売数は一層の伸びを見せることになりました。

「向かい風」のなか生まれたボーイング727ですが、こうして最終的には、歴史に残るヒット機のひとつとなったとのことです。

【了】

【珍】なんじゃこりゃ! 鼻先シャキーンと大改造した「ボーイング727」の全貌

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コメント

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2件のコメント

  1. TDAも使用していましたよ。

  2. 水平尾翼が垂直尾翼の上にある T尾翼 と
    エンジンがまとめて 後尾 にある構造とで
    機体の操縦特性が他機と大きく異なる事を原因とした 墜落事故 も起きた機体ですね…