歩兵にやられまくり? ロシア戦車はどう撃破されているのか 戦術の稚拙さ浮彫りに

動画見るとロシアの戦術の稚拙さも

 他方、どこに埋まっているのかわからない地雷を発見するには、「わざと地雷を踏む」という強硬手段しかないという声もあります。実際、ウクライナに攻め込んだロシア戦車は、先頭車両が地雷を踏んだ後も、後続の戦車が先頭の戦車を助けるワケではなく、動けなくなった戦車を迂回して前に進もうとしています。

 ただし、迂回した戦車も横並びに設置された対戦車地雷を踏んでいることから、結果としてロシア軍は無駄に戦車と兵士を損耗するだけの戦術を取っていると言わざるを得ません。

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時間がない時は対戦車地雷を地上設置することもある。これだけでも十分な効果がある(武若雅哉撮影)。

 本来、戦車は単独で動くことが少なく、チームを組んで行動するものです。そのため、地雷を発見したら専門部隊に処理を要請し、敵の歩兵には自らの連装銃や随伴する歩兵の支援が必要になるのですが、ロシア軍の場合はこうした露払いとなる歩兵や工兵を連れている様子がなく、ウクライナ軍が設置した対戦車地雷を次々と踏んでは破壊されています。

 対戦車地雷と対戦車火器を持った歩兵の組み合わせは戦車を最も怖がらせる存在ですが、ウクライナ軍としては人的損耗を限りなく抑えて効果的にロシア軍を追い返すため、関係各国に戦車の供与を求めています。つまり、ウクライナ軍は、対戦車地雷と戦車、そしてそれらをサポートする歩兵部隊と砲兵部隊をうまく組み合わせて、早期決着を図りたいと考えているのでしょう。

「戦車の敵は戦車」というように、地上戦闘においてはいかに相手の戦車を無力化させ、こちらの戦車を前に進めるか。この戦略が明日の勝敗を決めるといっても過言ではないと、筆者(武若雅哉:軍事フォトライター)はにらんでいます。

【了】

【vs戦車の戦法いろいろ】対戦車火器の射撃シーンをイッキ見

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Writer: 武若雅哉(軍事フォトライター)

2003年陸上自衛隊入隊。約10年間勤務した後にフリーフォトライターとなる。現場取材に力を入れており、自衛官たちの様々な表情を記録し続けている。「SATマガジン」(SATマガジン編集部)や「JWings」(イカロス出版)、「パンツァー」(アルゴノート)などに寄稿。

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コメント

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2件のコメント

  1. (3ページ目写真の下) 〜ロシア軍の場合はこうした梅雨払いとなる歩兵や〜
    「露払い」だと思いますが…。

    • ご指摘ありがとうございます。
      記事を修正しております。