「京王相模原線」が全線開業した日 神奈川県に入った京王"その先"は -1990.3.30
33年前の1990年3月30日、京王相模原線の調布~橋本間が全線開業しました。
もともとは砂利運搬用鉄道
今から33年前の1990年3月30日。調布駅と橋本駅をむすぶ京王相模原線が全線開業を迎えました。
相模原線はもともと、多摩川で採取した砂利を積み出すための線路でした。1916(大正5)年の開業直後に関東大震災が発生。復旧のためのコンクリート骨材に多摩川の砂利は重宝されました。
あわせて遊園地「京王閣」(現在は競輪場)が開園し、アクセス路線として賑わいました。
戦後、この路線を活用し、開発が始まった多摩ニュータウンへのアクセス路線を建設する計画がスタート。当時は橋本からさらに西進し、津久井湖までつなげる予定でした。1971(昭和46)年にいよいよ多摩川を超えて「相模原線」が開業。順次延伸を続け、橋本まで到達したのがこの日でした。
相模原線には、京王にとっては珍しい「神奈川県内の区間」があります。京王稲田堤駅周辺と、橋本駅周辺のわずかな区間です。橋本地区にとっては貴重な都心直結アクセスであるほか、将来的にはリニア中央新幹線の駅が開業予定で、ますます発展が期待されています。
1967年時点のダイヤを見ると、基本的に新宿~調布~京王多摩川の通し運転で、約20分間隔で運転されていたようです。
橋本から津久井湖までの延伸計画は用地取得などが難航し、昭和末期に免許が失効して夢と消えています。
【了】
記事中に以下のような記述がありますが、若葉台駅も神奈川県内に位置しています。
>相模原線には、京王にとっては珍しい「神奈川県内の区間」があります。京王稲田堤駅周辺と、橋本駅周辺のわずかな区間です。