架け替え準備万端!首都高「大師橋」2週間通行止め工事まもなく 9割完成の橋桁を“横スライド”

橋桁のスライド自体は1日あれば終わる…2週間もなにするの?

 橋桁のスライドは、既存橋が6時間、新設橋が12時間をかけて行うといいます。それぞれ1分あたり9cm、4.5cmという移動量でゆっくりと、4000トンもの構造物を動かしていきます。

 とはいえ、新設の橋桁は標識類含めすでに9割がた完成しており、仮にスライドするだけならば1日で済んでしまうと思うかもしれません。2週間も通行止めを行うのはなぜでしょうか。

 まず、架け替えた新設の橋桁の位置を調整し、6か所の新設橋脚へ溶接するのに2日間かかるといいます。これは工期を守るため荒天でも完遂できるよう、完全防護の状態で臨む準備工事がしてありました。

 その後は、新設の橋桁と既存の橋桁の両端をつなぐ作業です。位置を慎重に調整し、端部の隙間を埋める小さな橋桁を別途陸送したうえで架設し、それらを溶接していく必要があるといいます。ちなみに、高速大師橋のうち架け替える約300mの前後の区間は、構造が異なり(PC構造)、健全度としては問題ないことから、そのまま既存のものが使われます。

 その後、壁高欄(欄干)や舗装(上層)、区画線の施工などを行い交通解放となります。通行止め解除は6月10日(土)の朝5時です。

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東京側の桁端部(乗りものニュース編集部撮影)。

 大幹線である1号線をかつてない2週間という長さで通行止め。これにより、1号線や並行する湾岸線だけでなく、一般道や首都高の広範囲で路線図が真っ赤、つまり渋滞が多発すると予測されています。首都高では期間中にクルマの利用を控えたり、夜間に移動したりするよう呼びかけています。

 それでも、首都高の交通状況としては“かつてない”ほどではなく、1年で最も混む「年度末くらい」と説明しているそうです。とはいえそれが2週間。工事がつつがなく終了することを祈るばかりです。

【了】

【おお~できてる!】新しい首都高の橋桁を歩いてみた!(写真)

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