標高日本一の駅より高い? 関東の“廃駅”はいま 10年で消えた赤城山の鉄道

群馬の赤城山にかつて、JR線の最高地点よりも高い標高1390mの高地に通じる「鉄道」が存在しました。その廃駅は現存し、関東平野を見下ろす圧巻の風景に“歴史”のエッセンスを添える存在になっています。

どんな鉄道だったの?

 鉄道の名は「赤城登山鉄道」といい、ここから東の標高1030mに位置する「利平茶屋駅」との間を結んでいました。同社は東武鉄道の傍系会社で、1957(昭和32)年7月に開通。その6日後には、鳥居峠よりもさらに高い赤城平と地蔵岳を結ぶロープウェーも開業しています。

 この頃、東武は赤城山の観光開発に乗り出しており、そのアクセスルートとして整備されたのです。

 しかし、前橋市街と山頂エリアを直結する赤城南面道路が1966(昭和41)年に整備されると、自家用車の普及もあって、ケーブルカーを介した東側のルートは急速に衰退、1968(昭和43)年にケーブルカーは廃止されます。存続期間は11年足らずでしたが、ロープウェーはそれから20年後の1998(平成10)年まで残っていました。

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赤城山頂駅の横から絶景を望める。この下の利平茶屋へケーブルカーが通じていた(乗りものニュース編集部撮影)。

 ちなみに、旧赤城山頂駅と旧利平茶屋駅のあいだにはケーブルカーの線路跡こそ残ってはいるものの、車道は通じていません。利平茶屋の駅舎は現存せず、桐生市のキャンプ場になっています。「ここに鉄道が?」と思えるばかりか、この東側ルートが赤城山頂へのアクセスを担っていたことすら想像できないほど、ひっそりとした雰囲気です。それはそれで“廃線”らしいとも言えますが。

【了】

【こんなところに!】今も残る「赤城山の鉄道」跡(写真/地図)

【特集】消えていく面影、今も走れる…鉄道の「廃線」どこにある?

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