戦後初の来日イタリア艦は去り際までカッコ良すぎた! 自衛隊も「取り入れたい」夜のライトアップとは?

日本からの歓迎と寄港式典

 海上自衛隊の横須賀音楽隊が歓迎のマーチを演奏するなか、6月21日の朝8時、定刻通り基地埠頭前に哨戒艦「フランチェスコ・モロシーニ」が2隻のタグボートにサポートされながら近付いてきました。同艦は、答礼の汽笛を2回鳴らすと、最もヴェルニー公園に近い場所にあるH1岸壁に接岸。右舷甲板から索発射銃でロープが渡され、受け取った海上自衛隊員によって繋留を完了しました。

 メディアのひとりとして筆者(吉川和篤:軍事ライター/イラストレーター)も横須賀基地の岸壁で取材にあたりましたが、明るいグレーの船体は、多くの現用艦と同様にステルス性を考慮して直線的なラインで構成されているものの、推進効率を高めるために設けられた艦首下のステップ・バウや、現用艦としては背の高い艦橋、その後部に設けられた、艦上構造物と一体化した煙突などの特徴をつぶさに観察できました。

 なお、ブリッジには「海軍コクピット」(Naval Cockpit)と呼ばれる最先端の操縦システムも装備されています。

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横須賀基地のH1岸壁に接岸したイタリア海軍哨戒艦「フランチェスコ・モロシーニ」。アゴの様な艦首下のステップ・バウや背の高い艦橋などの特徴が見える(吉川和篤撮影)。

 そういえば、横須賀音楽隊は歓迎曲のひとつとして、接岸直前に『宇宙戦艦ヤマト』の主題歌曲を演奏していましたが、同船の未来的な設計を考えると案外合っていたかも。イタリアでも『宇宙戦艦ヤマト』や『機動戦士ガンダム』(現地ではグンダムと発音)などはTV放映され今でも人気があるので、船上の乗員の一部には日本らしいと喜ばれたかもしれません。

 来航当日は天候にも恵まれ、接岸後の式典ではホストシップである海上自衛隊の護衛艦「くまの」と、「モロシーニ」の両艦乗員の代表が向かい合って整列。「くまの」艦長の櫻井敦2佐による歓迎スピーチに続いて「モロシーニ」艦長のジョバンニ・モンノ中佐の返礼スピーチがあり、プレートなどの記念品が両艦で交換されたのち、記念撮影までつつがなく行われました。

「くまの」も昨年3月22日に就役したばかりで、両艦とも日伊双方を代表する新鋭艦なので、良いバランス具合といえるでしょうか。

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コメント

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2件のコメント

  1. 油流出させたくせに

  2. 油流出の件はどうなったん?
    それが護衛艦だったならものすごい勢いで叩かれてたやろね。