あれ、給油が始まらない…全部見られてます! セルフGSは「給油許可」が必要なワケ “全自動化”もメド?

セルフのガソリンスタンドで、なかなか給油が始まらなかった経験を持つ人もいるかもしれません。実はこの給油には「許可」が必要なのです。セルフ店ならではの仕組みですが、現在はその効率化を図る動きがあります。

給油許可、いずれは全自動? すでに一部規制緩和

 他方、この安全性を担保するためのしくみを効率化しようという動きもあります。カメラ映像と給油許可システムを掛け合わせ、画像からAIが給油監視と給油許可を判断するというシステムの実証実験が、2018年から行われています。

 コスモ石油マーケティングによる実証実験の概要書では、次のように書かれています。

「SS(サービスステーション)業界ではスタッフ募集をかけても人が集まらない状態が常態化しており、後継不足による廃業、事業精算が進んでいる他、大手のセルフSSでもすでに24時間営業をやめる店、カーケアサービス休業日を設ける店への移行が始まっている。また、2030年度までにガソリン需要は大きく減少するという予測に対

し、各社車販・リース等取り扱い商材の多様化、SS敷地内での他業種展開に取り組んでおり、今まで以上にスタッフに幅広い知識とスキルが求められるようになっている」

 そのうえで、「現在SSC(給油監視)スタッフが行っている業務をAIに代替させることで、SSの少人化や、既存スタッフの高付加価値販売へのシフトを可能とし、またAIによる安全サポートにより現状以上の安全を確保できるようにすることを目的としている」とあります。

 AIによる自動給油許可は、カメラより取得された画像情報などから正常な給油姿勢であれば給油の許可を、給油の際に火気の疑いがある際や、ポリタンクや携行缶への給油が疑われる際は、給油の停止を自動で行うそうです。

 こうした背景から実証実験は「業務の効率化と多角化に資する」目的で行われていますが、その過程ですでに一部の規制緩和もなされています。

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AI自動給油許可システムのイメージ(画像:ELEMENTS)。

 2020年から、サービスルームの制御卓に限らず、タブレット端末での給油許可がOKになり、スタッフは他の仕事をしながら給油許可を出すことが可能になっています。

 また、AIによる自動給油許可システムについてコスモ石油マーケティングは、2023年の実証実験で、「今後も試験的にSSに導入する等して運営者からのフィードバックを受けながら改良する必要はあるものの、今回実証で実用レベルのAIシステムが開発できた」としています。

【了】

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