「非常に不愉快だろう」ビッグモーター事件に鈴木金融担当相 保険会社の責任は? 金融庁が確認進める
保険会社の責任は?
一方で、ビッグモーターの不適切な請求が、なぜ続いていたのか、という疑問が残ります。
特別調査委員会の報告書は、ビッグモーターが2021年に行った板金塗装案件およそ2万8000件から10%を無作為抽出し、全国技術アジャスター協会によるサンプルテストを実施。その44%(約1200件)で何らかの不適切な行為が行われた疑いがある、という結果を記載しています。
保険会社による適切な物損事故調査が行われていれば、代理店資格を停止するなどの方法で拡大を止めることができたかもしれません。ビッグモーターが保険会社からの出向者を受け入れていた、という報道もありました。金融庁の対応は慎重です。
「事実関係の確認を進めているところなので、損保会社の責任については確定したことはいえない」(鈴木金融担当相)
ビッグモーター不正疑惑で保険会社に求められた保険契約者保護は、何だったのでしょうか。
【了】
Writer: 中島みなみ(記者)
1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。
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