「隣の車線は流れてる…」渋滞中の“ジグザグ走行” 迷惑だけどそもそも意味あるの?

渋滞は一刻も早く抜けたいもの。「隣の車線の方が流れている」と感じ、車線変更を繰り返したが、時間短縮につながるのでしょうか。

逆効果になるかも?

 高速道路の渋滞中、「隣の車線の方が流れているなあ……」と思うこともあるかもしれません。そうして車線変更すると、こんどは「別の車線の方が……」となるのか、車線変更を繰り返す人も見られます。こうした方が、結局は早く着けるのでしょうか。

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高速道路のイメージ(画像:写真AC)。

 この渋滞時の車線変更に関してNEXCO東日本は、自然渋滞の場合で、ICの合流などが関係しない場所であれば、「どの車線を走行しても通過時間に大きな違いはない」といいます。そもそも「後続車にブレーキを踏ませ、渋滞を発生または悪化させる原因となるため、むやみな車線変更は控えるように」と呼びかけています。

 渋滞が起きてくると多くのドライバーが一番右側の追い越し車線に移ろうとするため、結果的に車間がつまり、より渋滞が悪化してしまうそうです。また、クルマの交通量が増え始めた際に、ゆっくり走るクルマを追い越そうとする行動も、実は渋滞に繋がるそうです。

 2017年10月、NEXCO東日本関東支社が東北道上り線 佐野藤岡IC~館林IC間で渋滞中の車線利用率を調べたところ、第1走行車線、第2走行車線、追越車線でそれぞれ20%、36%、44%でした。

 そこで同支社は、東北道の同じ区間において電光掲示板を設置し、「渋滞予防のため」「左車線キープ」と掲出するなどして走行車線の利用を促す実験を行いました。すると、第1走行車線、第2走行車線、追越車線の利用率はそれぞれ28%、34%、38%となり、渋滞時間は実験日以外と比較して7時間から5.5時間に、最大渋滞長は22kmから10kmにまで減ったといいます。

 交通量が増えたり渋滞になったりしたときは、ジグザグに車線移動を繰り返すより、なるべくひとつの車線にいた方が、渋滞しにくくなる――といえそうです。すると相対的に目的地までの所要時間も短縮できるのかもしれません。

【了】

【なぜ追越車線から!?】これが渋滞が発生するメカニズム!

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コメント

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1件のコメント

  1. 自分の後ろの渋滞の話はどうでもいいから、自分が早くつく方法を論じてください。
    ジグザクするのとしないのとでは「自分が早くつくのかどうか?」