「怪しい米軍艦」何しに横須賀へ? 船名も艦番号もナシ ほとんどフェリーだけど“オスプレイ運用可”って!?

フランス空軍の戦闘機「ラファール」や輸送機A400Mが関東に飛来し、注目を集めていた日、横須賀港にひっそりとたたずむ1隻のアメリカ軍艦船がいました。まるで民間フェリーのような外観の「怪しい船」の役割とは。

アメリカの世界戦略を陰で支える特殊な船

「オーシャン・トレーダー」の船内には最大で209人の特殊作戦要員を収容でき、45日間にわたり補給なしで作戦を支援できるだけの物資を積載することができます。船内には、アメリカ海軍の特殊部隊「ネイビーシールズ」(海軍特殊戦グループ)や同陸軍の「デルタフォース」などの隊員が生活できるよう食堂やジムが設けられているほか、武器や装備の保管スペースや秘匿性の高い通信に対応した指揮通信設備も用意されています。

 洋上から作戦エリアに特殊部隊を侵入させるための複合艇(RHIB)や水上オートバイ(いわゆるジェットスキー)などを船尾側ランプから発進させることができるだけでなく、右舷側にはネイビーシールズの特殊舟艇チームが運用するステルス形状の強襲戦闘艇、通称「CCA(Combatant Craft Assault)」を4隻、搭載することができます。これによりネイビーシールズなどの潜入や撤収だけでなく、周辺の警備にも対応することができます。

Large 20230824 01
アメリカ海軍の強襲戦闘艇CCA(画像:アメリカ海軍)。

 同じく特殊部隊の拠点として使われる船としてはルイス・B・プラー級遠征海上基地(洋上拠点機能を有する貨物船転用の艦艇)がありますが、「オーシャン・トレーダー」はそのような船型をしておらず、軍艦のようなグレー主体の塗装も施されていないことも、商船っぽさを際立たせているポイントでしょう。

 目立つことなく密かにアメリカの世界戦略を支える特殊作戦支援母船。次も人知れず日本の沖合に姿を現し、密かにどこかの港に停泊しているかもしれません。

【了】

【え…怪しすぎる!】船名も艦番号も一切ない米軍艦(写真)

Writer:

1988年生まれ。大学卒業後、防衛専門紙を経て日本海事新聞社の記者として造船所や舶用メーカー、防衛関連の取材を担当。現在はフリーランスの記者として活動中。

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  2. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  3. 「知らなかった!」SNSで話題に 高速道路の“2つ並んだ赤い三角コーン”、実は超重要な「ある合図」だった! NEXCO公式が投稿
  4. ロシアのミサイル部品工場が「大炎上」 ウクライナ軍の航空機から発射した巡航ミサイルが「直撃」か
  5. 「断固たる措置を講じる」首都高公式ブチギレ! 「公平性を著しく損なう」非常識ドライバーに“鉄槌”…一体何が?
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号