「正面信号に従う 赤信号は必ず止まれ」看板 当たり前すぎでは…? 警察に聞いたら納得の設置理由が

「正面信号に従う 赤信号は必ず止まれ」という看板が設置されている交差点があります。一見、当たり前のことを注意喚起しているようですが、設置の理由を警察へ尋ねると、納得の理由がありました。

現場は連続交差点

 ある交差点に、「正面信号に従う 赤信号は必ず止まれ」と書かれた看板が設置されています。車道へ向けられていることから、クルマのドライバーや自転車に対する注意喚起と思われますが、「正面の信号機に従う」ことも「赤信号で止まる」ことも至極当然のことです。なぜ、わざわざ看板が設置されているのでしょうか。

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赤信号のイメージ(画像:写真AC)。

 設置場所はJR武蔵浦和駅(埼玉県さいたま市)近くです。看板には、標語の下にさいたま市くらし応援室・浦和警察署と書かれていたので、管轄の埼玉県警および浦和警察署に理由を尋ねました。返答があった浦和警察署 交通課の担当者は次のように話します。

「この場所は、信号機のある交差点が連続しています。交差道路から右折してきたクルマが、そのまま停止することなく隣の交差点の赤信号を通過するおそれがあるので、見間違いを防ぐために注意喚起しています」

 改めて看板のある交差点を見ると、2つの信号交差点間は50mしか離れていません。近接しているがゆえに、右折車がひとつの交差点だと勘違いし信号無視をしてしまう可能性があることから、「正面信号に従う」と掲出されているわけです。

 そもそも信号機の設置基準のひとつには、「隣接する信号機との距離が原則として150m以上離れていること」があります。ただし原則であり、「交通の円滑に支障を及ぼさないと認められる場合は、この限りではない」ともされており、話題の交差点では看板で注意喚起することで、事故防止を図っているといえそうです。

 ちなみに東京都では、このような連続交差点の信号機において、右折車が隣の交差点でも通過できるよう青信号にする例も見られます。その時、手前の交差点で信号待ちするクルマからは、奥にある青信号を誤認しないよう特殊な庇を付け、“あえて見えない”ようにする工夫がなされます。

【了】

【え…必要?】これが「信号を守れ」看板です

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コメント

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1件のコメント

  1. ここの交差点から2キロほど北の田島火の見下交差点が
    クランクの交差点で止まらない交差点があるのも
    一つ理由じゃないかと。