高速道の車線内に「“緑色の線”を引きます」何のため? 正解は「跨いで走る」
重大事故は減っても… 接触事故が多いワイヤーロープ
暫定2車線区間は全国の高速道路の約4割を占めます。こうした区間は正面衝突が発生しやすいうえ、いちど事故が起こると車線に余裕がないことから通行止めになりやすいことなどが問題視され、2018年以降、国の主導で4車線化事業とともに、中央分離帯へのワイヤーロープ設置が進められました。
2022年11月までに約1430kmの設置が済み、対向車線への飛び出し事故は2016年度の194件から、以降の約6か年(2022年11月まで)の合計で13件まで激減しました。しかし、ワイヤーロープへの接触事故は、2018年から2022年11月までに6257件も発生しており、接触事故への対策が課題になっていました。
「ワイヤーロープの支柱には反射板も付いていますが、それでも事故が多い」と秋田河川国道事務所は話します。今回の緑色の線は、周知用の案内看板も設置しますが、線を引くだけなので低コストで施工できるといいます。
ちなみに、高速道路の車線内に「緑色の実線」を施工した例は他にも。NEXCO東日本が関越道 東松山IC付近で、第一走行車線(最も左側の車線)の両側に緑色の実線を4km近くにわたり施工しています。これは、渋滞緩和のため“キープレフト”を保ってもらうため、つまり右側への車線変更を抑制する目的で設置しているものです。
【了】
将来的に緑色のラインにワイヤレス式充電設備を備え付け走りながら充電ができるようになると航続距離が大幅に向上するな。