自衛隊のクルマは「車検」どうしてる? そもそも必要あるのか ナンバーはあるけど

むしろ一般の車検よりも厳格?

 一般的にクルマは10年・10万キロが買い替えの目安ともされていますが、自衛隊の車両というのは10年使用程度のものならばまだ新しい方です。2023年度末に退役が決まっている自衛隊最古参の74式戦車は、その名が示す通り1974年に正式化され、1975年に生産が開始された車両で、50年近く使われています。

 ほかの車両もここまで古くはありませんが、20年、30年選手の車両は珍しくありません。これは自衛隊に限ったことではなく、世界中の軍用車両でも似たような状況で古い車両が使われ続けています。そのため、普段からいざというときにちゃんと動けるようにしておくために入念に整備しておく必要があります。

 陸上自衛隊には後方支援隊の中に、各種車両を整備する能力を持った隊員たちが所属する「整備大隊」という組織があり、他部隊に対してさまざまな車両・機材の整備や修理を定期的に行っています。

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車両のエンジン交換を行う自衛隊員(画像:陸上自衛隊)。

 ちなみに、自衛隊車両は自賠責保険にも入っていません。自衛隊の訓練など、特別な状況において使用される可能性があり、そのような場合に生ずる事故を一般の交通事故を想定している自動車損害賠償責任保険で取り扱うことは適当ではないと考えられているからです。そのため、公道で仮に自衛隊車両が事故を起こし、ケガ人などが発生した場合は、日本国政府がこれに係る事故の損害賠償を行うことになっています。

【了】

【画像】えっ…!これが陸自戦車の「ナンバープレート」です

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コメント

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2件のコメント

  1. 74式戦車が50年近く使われていたのは事実ですが、戦車として現役だったという話であって、製造後50年近くも使われた車体はありません。
    古い順に用廃されています。ちなみに最終生産は1989年です。

    • 記事が紛らわしいよね