「思いやりだ」「つけ忘れる」 議論ある“信号待ちでライト消灯”そもそもなぜ広まった? いまや絶滅寸前のワケ
かつて、夜間、交差点などでの信号待ちで、ヘッドライト(前照灯)を消しているクルマが一部で見られました。現在ではそのようなことを見かけることはかなり減ったものの、なぜこのような風習ができたのでしょうか。
タクシー発祥説も?
夜間、交差点などでの信号待ちで、ヘッドライト(前照灯)を消すという人がいます。しかしながら、その光景を見かけることは、かなり減っており、今後ますます減っていくと考えられます。そもそもなぜこういった風習ができたのでしょうか。
信号待ちでヘッドライトを消すという人のなかには、前に停まったクルマや対向車に眩しくないように、つまり思いやりのひとつだといった意見が見られます。
また、ある自動車教習所の教官は、この慣習について、「もともとタクシー業界から生まれたものと聞いている」と話します。昔のクルマは発電性能が低く、さまざまな機器を積んでいるタクシーが、ヘッドライトをこまめに消してバッテリーの消耗を抑えていた慣習が、一般にも広がったと考えられるそうです。もちろん、いまや発電やバッテリーの性能も向上しており、こうした話は過去のものといえるでしょう。
ただ、この「信号待ちで消灯する」という行為は、警察や教習所で推奨しているものでもないようです。クルマのライトについて特集したJAFの会報誌「JAF MATE」2021年2・3月号でも、つけ忘れの恐れなどから、推奨していません。
そしてこの行為を見かけることは、これからますます減るでしょう。というのも、いまのクルマは容易に消せない構造になっているからです。
消灯車が少なくなって非常にありがたいです。
信号待ちや踏切最後尾で全消灯される方もいるし、そのまま街灯が少ない道を無灯火で走り出したり。
店の駐車場は当然無灯火で、そのまま道路に出てしばらくして点けるなんてのは、まだまだ日常の光景です。