日本一の鉄道絶景!?「黒部ダムへの第3ルート」開業前に乗ってみた 宇奈月からの関電専用鉄道は「究極の非日常」

富山~長野県境の秘境地帯・黒部ダムへの観光ルートに新たに「黒部宇奈月キャニオンルート」がまもなく誕生します。今回、一足先にここを体験してきました。

今まで見たことない「鉄道風景」が連続

「黒部宇奈月キャニオンルート」はほぼ全区間がトンネル区間ですが、クライマックスが待っています。黒部川を渡る鉄橋上にある「仙人谷駅」です。向かって左側は遥か眼下に黒部川峡谷、右側は「仙人谷ダム」が待ち構えています。「どちらを向いても大パノラマ」の絶景で、間違いなくこのルートのハイライトと言えるでしょう。ホームには「仙人谷駅」の駅名標や時刻表も、しっかり掲示されていました。

 しばしの「運転停車」のあと、列車は「黒部川第四発電所前駅」に到着します。

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「黒部宇奈月キャニオンルート」の専用軌道にある仙人谷駅(乗りものニュース編集部撮影)。

 黒四の展示館で歴史やタービンなどを見学したあと、次は「インクライン」が待ち受けています。456mもの高低差を一気に克服する全線地下のケーブルカーですが、その勾配はなんと67.4%。下から見上げるとほぼ絶壁です。徐々に昇っていくインクライン、窓から上を見れば芥川龍之介の「蜘蛛の糸」のように果てしなく、下を見れば奈落の底です。乗車時間は20分間にもおよび、まさに探検隊の気分です。

 昇りきると、隣には地下道路が隣接していて、わずか自動車1台分の狭いトンネルが遥か先に伸びています。そこからバスで10.3km、長い長い地下旅行の果てに、長野県側のターミナル駅「黒部ダム駅」へ到着します。

 黒部ダム駅からは、立山黒部アルペンルートに合流する形です。扇沢まで地下を電気バスが通っていて、そこから一般道のバス路線でJR大糸線の信濃大町駅へ出ることとなります。2019年までこの黒部ダム~扇沢には、架線で電気を取り入れてモーターで走る「トロリーバス」が走っていました。現在は、富山県側の大観峰~室堂を走るのが、国内最後の営業用トロリーバスとなっています。

※ ※ ※

 立山黒部アルペンルートと比べれば「秘密の抜け道」でしかない、最低限の空間の中を延々と抜けていく「黒部宇奈月キャニオンルート」。自宅でくつろぐようなゆったりした気分での移動ではなく、文明と自然が厳しく対峙した荒々しい「土木構造物」内部を行く「ガチな体験」となります。まさに非日常です。

 2024年は6月末に第1便が運行され、そこから10月末まで毎日運行予定。11月も毎日運行の方向で調整が進んでいます。水・木曜は1日2便50名、それ以外は1便20名が体験できます。

 6月末から11月末まで、受け入れ人数は8180人分にもおよびます。「当たれば奇跡の、幻の体験ツアー」だった宇奈月~黒部ダムの関電専用ルートが、いよいよ「けっこう行きやすい」存在になります。予約開始は2024年1月です。

【了】

【画像】えっ…!これが新ルート「黒部宇奈月キャニオンルート」の様子です

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