新型の原子力潜水艦「オーカス」開発本格化へ 米・英・豪軍事同盟の一環
最初の1隻目は2030年代後半に導入だそう。
BAEシステムズなどと契約締結
イギリス国防省は2023年10月1日(日)、同国とオーストラリアが導入を予定している攻撃型原子力潜水艦「SSN-AUKUS」の詳細設計と長期の部品調達、関連施設のインフラ投資などに関して、英国企業と約40億ポンドの契約を締結したと発表しました。
同国防省は今回、英国企業のBAEシステムズ、ロールス・ロイス、バブコック・マリンと契約したことは、プロジェクト全体にとって重要な節目になるとしています。
「AUKUS」(オーカス)は、2021年9月に発足したオーストラリア(Australia)、イギリス(United Kingdom)、アメリカ(United States)の3国による軍事同盟です。
「SSN-AUKUS」の開発期間は2028年までで、2030年代後半からイギリス海軍がアスチュート級原子力潜水艦の後継として導入する予定。また、オーストラリア海軍も2040年代初頭から導入するとしています。
オーストラリアが「SSN-AUKUS」を運用するまでの一時的なニーズを満たすため、アメリカが2030年代にオーストラリアに複数のヴァージニア級原子力潜水艦を売却することも計画されています。
オーストラリアは当初、新型潜水艦としてフランス設計の通常動力型潜水艦を採用(通称アタック級)していましたが、前述したAUKUSの創設に合わせ、アメリカとイギリスの協力を得て原子力潜水艦を導入することを決定。これに伴いフランスとの契約を破棄しています。
フランスは契約破棄を受け、オーストラリア大使やアメリカ大使を引き上げるなどして、猛烈な抗議を行いますが、最終的にオーストラリア政府が賠償金を払うことで決着しました。イギリス政府は2023年3月、この原子力潜水艦建造プロジェクトに、イギリスの設計案が選ばれたと発表していました。
【了】
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