民間で唯一「潜水艦の目」開発拠点、33年ぶり新装 進む艦艇の無人化 ソナー需要爆上がり!?
防衛省だけじゃない 文科省や国交省も利用
海上計測バージ「SEATEC NEO」は、陸から約400m離れた海上に係留されています。波浪の影響を受けにくい湾内に設置されているため、動揺に起因するデータ変動や雑音の増加が少なく、安定した計測を行うことが可能です。
大きな特徴は、作業室に設けられた長さ8.5m、幅4mの開口部と最大2tのものまで吊り下げが可能な高さ3mのクレーン。これは近年、用途に応じた大型のAUVやセンサーなどに対応した設備になります。これは、従来のバージでは開口部から評価を行う製品やサンプルを海中に吊り下げることが難しくなっており、バージの外で試験を実施することが増えていたからだそう。ただ、その場合は天候の影響を受けやすく、荒天時には作業に支障をきたすこともあったといいます。
OKIコムエコーズの大塚竜治社長は「試験や評価をする対象機器が最近大型化している。そこで、大きいものでも搬入でき、中に沈めて作業ができるようにした。開口部だけではなく、計測室も広くなっており、業務の効率化ができると考えている」と話しました。
実海域で水中機器の試験を行うメリットは、屋内の水槽と違って海底と海面以外に壁がなく、海水で性能を確認できる点が挙げられます。機器を搭載する専用の船をチャーターする必要がないため、防衛省向けだけでなく、文部科学省所管のJAMSTEC(海洋研究開発機構)や、国土交通省所管の海上技術安全研究所もここでテストを実施しています。
「バージを使うサービスは好評で、かなり要望があり、応えきれなかったところがある。業務効率を上げることで、より多くのお客様にサービスを提供して満足していただけるようにしたいと思っている」(大塚社長)
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