横浜になぜか「北方領土へ行くための船」現る! “住める船内“異例の公開は大盛況「大切な問題だ」

北方領土にパスポート・ビザなし渡航するための専用船「えとぴりか」が横浜港で一般公開されました。新型コロナやロシアによるウクライナ侵攻で北方四島に接岸できなくなった今、この船は新たな用途に使われ始めています。

新型コロナとウクライナ侵攻で接岸不可能に

「えとぴりか」は、こうした「ビザなし交流」や「自由訪問」に使用する目的で、2012年に広島県の中谷造船で建造された旅客船で、マリン・アドベンチャーが運航しています。

 船籍港は北海道の根室港。旅客は最大で84人乗船でき、航海速力は15ノット(約28.8km/h)ほど。全長は66.51m、全幅12.8mとコンパクトな船体となっています。なお、喫水が浅く設備が整っていない港でも出入港できるよう、船首にはスラスターを装備しています。

 船内には客室のほか食堂兼集会室、浴室、ランドリースペース、休憩室、病室、喫煙所が設けられています。バリアフリー設備としてエレベーターや多目的トイレも整備されており、小型ながら高齢者から若者まで幅広い年齢層の利用に配慮した作りとなっています。客室はフラットなバリアフリー旅客室から2段ベッドが複数置かれた相部屋、カーペット敷の8人部屋が用意されていました。

 なぜ、ここまで充実した旅客設備が必要なのかというと、根室から国後島までは約2時間50分で到着しますが、その先、択捉島まではさらに6時間50分もかかるからです。そのため、船内にある程度の宿泊設備が必要になるというわけです。

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北方四島交流等事業使用船舶「えとぴりか」のファンネルに描かれた海鳥エトピリカのイメージイラスト。船名の由来となった鳥である(深水千翔撮影)。

「2019年度は墓参のため2回、自由訪問のため7回、『えとぴりか』が使われた」と北対協の梶原慎吾さんは説明します。しかし新型コロナウイルスの感染拡大に続き、ロシアによるウクライナ侵攻が発生したことで、外務省は北方墓参や自由訪問など四島交流等事業を当面見送る方針を発表。2022年度は北方四島へ上陸せず、歯舞群島や国後島の近傍まで行くだけの「洋上慰霊」という形が採られています。

【あ、住めるぞコレ】これが北方領土行くための船「えとぴりか」の船内です(写真)

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