「ゲーム世代向けの戦車」とは? イスラエルのメルカバ改良版「バラク」 現実と仮想ここまで混濁

イスラエルが同国の主力戦車「メルカバMk4.m」とよく似た外見の戦車「バラク」を量産するようです。市街地戦を想定して、ハードウェアは前世代的であれソフトウェアを更新し、“若い兵士が扱いやすいよう”工夫が凝らされているといいます。

さながらバーチャルゲームのよう

 アピールされているのが、乗員をサポートする状況認識能力です。戦車は厚い装甲に守られていますが、外の状況は見えにくいもの。そのため、対戦車火器を抱えてこっそり近づく敵歩兵は難敵です。戦車は市街戦が苦手であり、イスラエル軍はこれまでの市街地戦闘経験から200m以内の距離を警戒し、100m以内の全周視界が欲しいと要望していました。

 そのニーズに応えたのが、砲塔に設置された全周カメラシステムで車長のヘルメットディスプレイに画像を表示する「アイアンビジョン」です。車長が車内に籠っていても、頭の指向方向とパノラマサイトが連動して、その方向の視界を得ることができます。しかもただ映像が流れるだけではありません。AI(人工知能)により、目標を自律的に探し出し識別して表示する機能もあるのです。

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「アイアンビジョン」右の車長が頭を左右に動かすと、砲塔左側の車長用センサーも連動して同じ方向を指向する(画像:イスラエル国防省YouTubeをキャプチャー)。

 戦車の外部視察を得る手段には、乗員の肉眼によるものから、昼間光カメラや夜間用光増幅暗視カメラ、サーマルカメラなど各種センサーがあります。ひとつの目標を複数のセンサーで走査すると、センサーの数だけ目標情報がアウトプットされ、人間がそれぞれを見て判断しなければなりませんでした。

 しかしバラクには全てのセンサーからのデータを統合・融合するソフトウェアが搭載されており、複数情報を自動的にひとつの目標情報として提示し、さらにAIによって目標を分類、脅威度を判定できます。まるでバーチャルゲームのように、ディスプレイに敵を強調表示してくれるので、状況認識能力は格段に向上したのです。

【おぉ…】公開された「バラク」 前代とはどう違う?

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