ランクル潰し? 黒船BYDがアルファード潰しと一緒に持ってきたSUV ほとんど“戦車”な性能!?
日本に入れますか??
また、この「e4 プラットフォーム」は、もう一つの側面も持ち合わせています。実はこのU8とプラットフォームを同じにしながら、車体の形状がまったく異なるエレクトリックスーパーカー「ヤンワンU9」もラインナップしているのです。つまり、このシャシー設計の自由度の高さがあるからこそ、スーパーカーだろうが、あるいはセダンやミニバンであろうが、そのポテンシャルを活かした設計が限りなく広げられるというわけです。
そして、見逃せないのが緊急時の対応能力の高さです。仮にステアリングやブレーキシステムが故障したとしても、この一輪ずつ制御できるモーターの回転をコントロールして停止させることができるそうです。まさにU8は、オフロードSUVとして、どんな状況下でも自在にコントロールできる能力を身につけているというわけですね。
ここまでチェックすれば、誰もがU8の強大なパワーを体験したくなりますよね。筆者もBYD本社を訪れた際、このU8にも試乗できるのかと密かに期待していましたが、残念ながら試乗の準備が整っていないということで、用意されたのはU8以外のBYD車のみ。その期待は叶いませんでした。
期待値が否応なく高まるU8ですが、その車両価格は一体いくらなのか。聞いて驚きました。なんと中国国内でも100万人民元を超える価格で販売されているそうで、仮にちょうど100万人民元で計算すると、11月8日の時点で約2066万円にもなります。これはなかなか手が出ません。
これで果たして日本で売れるのか? とも思いましたが、BYDジャパンによれば「今のところ、日本で販売する予定はない」との回答。「あー、やっぱり」と思うと同時に少し残念にも思ったのは正直な気持ちです。とはいえ、近い将来、U8が日本のラインナップに加わり、日本でも存在感を発揮してくれることを期待したいですね。
【了】
Writer: 会田 肇(乗り物ライター)
茨城県出身。自動車雑誌編集者を経て、フリーランスへ転身。音楽を聴きながらドライブするのが大好きで、それがカーナビやカーオディオ評論を行うきっかけとなった。近年は自動運転に絡むITSの取材活動も力を注ぐ。日本自動車ジャーナリスト協会会員。デジタルカメラグランプリ審査員。
コメント